作品ナンバー76は、しゃけ弁にあたって操縦不能になったパイロットの代わりを乗客の中から捜すという設定なのだが、（強引だけど笑わせるのが、いしいひさいちの才能だ）操縦できると手を上げた、めがねをかけた無表情なおばさんがピカチューのＴシャツを着ている。これを見たとき、少しの間笑いが止まらなかった。
　なんでピカチュ-なんだー？？？。このピカチューをいしいひさいちは意味なくかいたのだろうか？
そうは思えない。
　いしいひさいちは天才である。そんじょそこらのギャグじゃない。時々恐ろしいと思うときがある。

いしい氏の単行本未収録原稿が収録されているとのことですが、
ほかのひさいち文庫と異なり、テーマ性はありませんが、その分、バラエティにとんだ作品が収録されています。
一部のねたは古くなっていますが、ほとんどの作品は今読んでも楽しめると思います。
若干、きつめの揶揄が未収録の原因かなと思わせるネタもいくつかあります。