技術的な面を見れば、ジャックマンは最高の歌手とは言えない。その点では、やはりブライアン・ストークス・ミッチェルがブロードウェイの帝王だ。しかし、それでもジャックマンのカリスマ性には否定しがたいものがある。たとえば、彼の歌う「I Go to Rio」にはよどみがないし、「I Still Call Australia Home」(このミュージカルの代名詞的なナンバー)もなかなかに感動的だ。ジュディ・ガーランド役のイザベル・キーティング、ライザ・ミネリ役のステファニー・J・ブロックは、それぞれのモデルを真似て歌っており、恐ろしいほどのソックリさんぶりである。概して言えば、このアルバムはアレンまたはジャックマンのディープなファン向けだろう。(Elisabeth Vincentelli, Amazon.com)