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喪失と獲得―進化心理学から見た心と体

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 紀伊國屋書店
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ニコラス・ハンフリー講演のお知らせ ★★★★★
ニコラス・ハンフリー講演のお知らせ

次世代文化フォーラムにハンフリーの講演があります。

開催日時:2007年12月07日(〜12月9日)
開催場所:東京都九段下(東京イタリア文化会館)

http://www.acejapan.or.jp/forum/uhip_2007.html
進化論と脳科学を踏まえた人類の歴 ★★★★★
何かを得て、それを活用し、便利になって、使わなくなったものが失われる。
そうやって人は長い時間をかけて進化してきたのだな、と納得させられる本です。

得るもの、失うものは、当然その時代における外部環境
(地理的環境、他の生命との関係など)との相互関係で決まりますので、
私たちはたまたまそのような過程を経て、今ここにいるんだな、
と改めて感じさせられました。

そしてこれからも、長い時間をかけて進化していくんだな、
しかも科学・技術を含めた環境との相互作用によって獲得と喪失を繰り返すんだな、
と思いました。

人という種に関心のある方にはお薦めです。

進化論について興味をもたれた方は次の書物もお薦めです。
リチャード・ドーキンス「利己的な遺伝子」「延長された表現型」
スティーブン・ピンカー「人間の本性を考える」
ダニエル・デネット「ダーウィンの危険な思想」
マット・リドレー「やわらかな遺伝子」

また脳について興味を持たれた方は次の書物もお薦めです。
アントニオ・ダマシオ「感じる脳」
ジョセフ・ルドゥー「シナプスが人格をつくる」
V.S.ラマチャンドラン「脳のなかの幽霊」
自由な思考が生むエッセーの魅力 ★★★★☆
意識の進化的説明で有名なハンフリーによるここ20年ぐらいのエッセー集でいろいろなテーマのものが混じっている.
サブタイトルには進化心理学から見た心と体とあるが,進化心理学の本ではなく,進化心理学に造詣の深い著者による自由な発想による人の心に関するエッセー集である.

はじめの何章かは意識に関するものでこの手の意識に関する本を読みつけていない人にはなかなか読み続けるのがしんどいところもあるが,そこを越えるとなかなか面白いエッセーがたっぷり収録されている.

多重人格障害,洞窟壁画に見られるクロマニヨン人の心と自閉症児が書いた絵,プラセボ効果にかかるエッセーなど面白いものが続く.
イエスキリストがどのような心理的な内景とともに教祖となっていったのかをユリゲラーの例などひいて仮説構築しているところなども(この本がキリスト教圏内で出版されていることを考えてみても)読みどころのひとつである.

このエッセー集の最大の売りは通説に安易にのらないハンフリーの姿勢だと思う.人の心をまっすぐ考え抜く自由な思考が生み出すフレッシュな息吹を感じます.

なぜ自分は天才でも美男美女でもないのか、とお嘆きのあなたに! ★★★★★
人は生存に有利なので知能を発達させた、というけれど、それならどうして身の回りにはこんなにバカが多いの? 美男美女は相手に困らず遺伝子を残しやすいはず。だったらなぜ遺伝はみんなを絶世の美男美女にしてくれなかったのか? 本書はそれに対して、コロンブスの卵みたいな説明をする。頭がよすぎると、何でも自分でできてしまうので、他人との協力の必要がなくなり、社会が成立しない。孤高の天才がたくさんいるより、バカが相互に相談して協力する社会のほうがいいんだ! 美男美女でない人が、なんとか相手を獲得しようと努力することから人間は進歩する。つまり個体のためにも種のためにも、天才や美男美女だらけでないことには必然性があるんだ! 何かを喪失することで、もっと大きなものを獲得する戦略がそこには働いている!
 その他、ラスコーの壁画と自閉症の天才絵画との類似性から古代人の精神世界を考察する衝撃の論考(あれは古代人に文化があったことを示すものではなく、言語能力の欠如を反映している!)、プラシーボ効果やトンデモ宗教の意味など、ショッキングでありながら実に自然な説明が進化論の観点から次々に繰り出される名作。楽しくも意外な主張の数々にわくわくさせられます。訳もすばらしい。是非ご一読を!