フルトベングラーの正規音源でも出色の音の良さに感激(正直言えばホッと安心した(笑))
★★★★★
よくフルトベングラーは重い、渋い、深い味わいと…まるで漬け物石みたいな言われ方をされますが…この音源を聴くと単にそれだけではない、柔らかなタクト捌きで楽団員の自発性を最大限に引き出してこその名演であったと気が付きます。
第一楽章のスケールの大きさは、もちろん…ですが、私的には第二楽章の重厚であるが凛として引き締まったシンフォニックな表現と、柔らかで優美さを感じさせる室内楽的表現の鮮やかな対比の美しさが素晴らしいと思うんです。ここまで描き分けが自然で尚且つ気品高い第二楽章は他に無いと思う。第三楽章に至っては何とほんのり甘い柔らかなスケルツォ…で、第四楽章は重過ぎない、ビシッと爽快で余韻が心地好い…んーっ…完璧ですね。この曲においてもフルトベングラーはやっぱり格別です。
まさに「偉大なる」名演!!!!
★★★★★
その名の通りグレートな演奏である。
駄演で聴くと、シューマンの評した「天国的な長さ」が退屈な耐えられない長さとなってしまうが、この演奏はめくるめく表情を変えながら一気に聴かせてくれる。それほど好きな曲ではなかったが、この演奏で曲の素晴しさを教えられた。
力強い弦で叩き付け、優しく管が囁く。テンポを上げて攻め込み、一転悠然と歌い上げる。たった今生まれた音楽のように生き生きと奏でられる。それでいて下卑た所が無く格調高い。
指揮者もベルリンフィルも最高に素晴しい!!聴き終わって幸福感と感動を体験できる。これがあれば他は要らないのでは…?
フルトヴェングラーはライヴ録音に情熱的で素晴しい演奏を聴かせるものが多いが、この正規のレコーディング・セッションは劣らず素晴しい出来である。
ステレオ前夜の正規レコーディングであり、音質も素晴しい。
ライヴでは、音は遥かに劣るものの'42ベルリン盤が素晴しい。戦時下ならではの緊張感と熱気溢れる演奏を聴かせてくれる。
すばらしいシューベルト
★★★★☆
フルトヴェングラーは、バイロイトの第九をはじめとするベートーヴェンの交響曲の劇的な演奏で有名だが、ロマン派の名曲にも抜群の相性を示している。このシューベルトも、その証左といえるだろう。言うまでも無く、マストアイテムである。