でも、この時期の彼らが好きだ、という人には未だ出会ったことがない。とても悲しい。
もしこれ読んでる人がPOGUESが好きなら、クソ面白くもないドロップキック・マーフィーズなんか聴くならUTTERSの方がよっぽど酔わせてくれますよ。カチっと引き締まったパンクサウンドなんだけど、曲はとってもフォーキー。かといってUS BOMBSやフロッギン・モーリーみたいに聴いてるうちに退屈になるほどクドクドしてない。適度にあっさりしてるんですね。でもアメリカ人はその「あっさり」ができないケースが多い。「哀愁」とか「男泣き」で形容される凡百のBANDでは到底及ばないクオリティの曲を書く人たちなんです。
確かに華のないバンドだけれども、NOFXがUTTERSを自分たちのツアーに頻繁に起用したり、UKサブスのニッキー・ギャレットがサポートを買って出るぐらいだから、それなりの理由があるんですよ。
ちなみにベーシストが教師になるために脱退し、後任不在のままレコーディングに突入したこのアルバム、ベースを弾いてるのはあのソーシャル・ディスト-ションのジョンです。こんな大先輩が一肌脱ぐ連中のレコードを聴きのがしちゃマズイんじゃないですか?