主人公マーティン・ピピンは女の子にいいます、「男とはなんて愚か、1+1はどんな数字にだってなるというのに」。この言葉の意味が子供の頃は理解できなかったのですが、いまならなんとなく分かります。魔法もでてこない、吟遊詩人が話すだけの物語ですが、だからこそことばひとつひとつの意味が深くとてもおもしろいです。そして、読み返すたびにまた新たな解釈ができるのではないでしょうか。私にとっては二十一世紀に残した!い一冊です。