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女はポルノを読む―女性の性欲とフェミニズム (青弓社ライブラリー)

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 青弓社
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ポルノを楽しむのに、男も女もない! ★★★★☆
 性行為とは何か?
 多分スタンダードな答えは、子孫を得るための生殖行為。
 とはいえ、人間と霊長類の一部は快楽やコミュニケーションのためにも用いる。

 題名をみて、「男対女」、「搾取する性と搾取される性」という、ありきたりな性別間の対立の構図を、ポルノを槍玉にした「女性側からの告発の書」と思ってしまったら、それは間違い。

 ポルノは、男性が性的な快楽を得るために女性を貶めるもの、…という偏った認識をまずは捨てよう!
 女だってそれが「こわくない」なら充分に楽しめるし、「ファンタジー」とわかっているならば過激なものだって受け入れられる度量もあるのだ!!
 
 タイトルに「女」を謳っているけれども、実際はポルノグラフィの存在意義そのものについての考察。
 男も、女も、しかも性愛志向が様々でも、ポルノグラフィは好まれる。
 それはどうしてなのか?
 また、どういうものが好まれ、どういうものが嫌悪されるのか、その時代的推移は…詳細は本書をお読みください。

 題名にちょっと退いてしまうかもしれませんが、真面目な社会学の本です。
 国立図書館に収蔵されることの少ないポルノ雑誌を自ら買い集め、考察した筆者。
 周囲からの奇異の眼差し、その上自らのセクシュアリティと向き合わなければならない、ある意味かなり辛い研究だったと思います。
 もちろん、この筆者の論に納得いかない部分も少なからずあります。その場合は、豊富な注釈から文献を拾って自分で確認するといいでしょう。
 この分野に興味のある人(私もそうですが)、どんな文献をあたったらいいか、その参考にもいいのでは?
せっかくのテーマが… ★★★☆☆
せっかくテーマが面白いのに、フェミニズムという手垢のついたものに結びつけているので、とてももったいない気がする。

風俗史として、ディテールに面白さがある分、その切り口のもったいなさが目についた。
まぁ学術論文がベースになってるようなのでしょうがないのかなとは思うけど、商売としてはどうなんだろうと思いました。
性欲の肯定 ★★★★☆
社会的背景もあって、女性の性欲をターゲットにした商売はまだ未熟である。そのなかでレディコミを分析対象にしたのは面白い。既存マンガについての統計数字はともかく、アンケートなど性欲についての本音を示しているのは意味がある。肯定していけば、やがてそれは連鎖して広がる。女性が大手を振ってポルノを買える社会が果たしていいものかどうかはわからないが(あまりにオープンな性は減退の危険を伴う。特に男性の女性に対する幻想が生むエネルギーwを無視できない)、男性のそれと並び肯定されることは「性差の不自由」を解消していくためにまず必要なことだとは思う。

個人的には「やおい」の感性が今ひとつ理解できなかったが、つまり女性の性志向は「自身の安全」を前提にしているということなのだ(つまり「やおい」は絶対安全な傍観者の立ち位置から性を見ている)。男性向けポルノではあまり描かれない女性の「安全志向」、それは筆者が重ねて念を押していることでもある。
『メディアリテラシー』の次は『ポルノリテラシー』を定着させよう! ★★★★☆
本書はよくある上から目線のポルノ批判一辺倒の本ではない。
作者の冷静にして愚直なまでの実証主義は
フェミニスト側からの過去のポルノ批判をも総括・検証しつつ、
大量のエロ劇画、美少女コミック、レディースコミック、ボーイズラブ雑誌を読み込んで
そこに掲載された漫画のストーリー、コマ割り、セリフを分析してそれぞれの視点の違いを徹底検証する。
この手のポルノコミックの描き手は女性・男性が複雑に入り混じっているのだが、
そうした制作者側には一切触れず、分析はあくまでも作品に表れた表層的な部分のみに徹しているので
非常にわかりやすく清清しいと感じた。
また編集部に協力を依頼し、雑誌に寄せられた女性からの生の感想を取り上げて
一般女性読者がポルノとどう接しているのかを検証しているのも興味深い。
通して読むと『淑女』『娼婦』に二極化して分類されがちな女性の存在や、
積極的に『ポルノグラフィーを楽しんでいる』と認めづらい社会的立場の難しさがよくわかる。
そして本書で挙げられている『ポルノリテラシー』という概念には今さらながらハッと気づかされた。
規制規制という以前に、これからはこういう言葉をもっと定着させていくべきではないのか?
結論部分が弱いのでそれほど革新的な視点を打ち出しているとまでは言えないと思うが、
『真の男女平等とは何なのか?』というのを考えさせる一助になると思う。
あなたが一番最初に目にしたポルノグラフィは、何でしたか。 ★★★☆☆
堂々と発言するのも何ですが、自分自身・性別女性である割に、いわゆるポルノグラフィを結構好んで視聴・閲覧する方です。
「そんな自分って、変なのか?」とも思った時期は少々ありましたが、今は開き直っていますw
男性向け・女性向けの種別を問わず、単純に自分が好き(憧れ・興奮等)と感じるか・嫌い(嫌悪・侮蔑・拒否等)と感じるかだけで、それらを選択している。
なので、この本の挑戦的なタイトルに惹かれ、手にする機会を得る事が出来ました。

そんな期待感を抱いて本を開いたものの、序章部分を読んだだけで、その最後まで崩れる事の無い「論文調」に疲労感を覚えました(笑)
基本的に、著者以外の方の論理や数多くの文献の引用を行い、著者なりにまとめて論理的に・冷静に検証を行い、整理している。
「論文」であれば、正しい表現方法なのですが、一般の方を対象とした「書籍」である場合、多分2頁目位で立ち読み終了かと。

他の方の言葉を借りて、延々とそれについて書いて、の繰り返しなので、著者の主張は殆ど無い。
なので実際の文字数に比して内容が薄い本に感じる。
この「論文」を踏まえた上で書籍として相応しい文章に変換し、一歩進んだ書籍となっていたなら、★5を付けていた事でしょう。

女性の性欲とフェミニズム、と謳っているものの、この本の主題は「性」という全ての人間が真剣に考えて欲しい事なのではないかとも思う。
生命を繋いで行くのに「性」は不可欠だけど、人間の数だけ「性」に関する考え方があるため、絶対的に正しい事なんて存在しない。
深読みし過ぎですかね…(・へ・;)