「ボーイズラブ」の源は70年代
★★★★★
サブタイトル「やおい・ボーイズラブ前史」に引かれて読みました。
昨今なにかと物議をかもしているBLですが、どんなふうに出来上がってきたかを解説します。
70年代の「24年組」の作品には、ヘッセとか、足穂なんかが絡んでいるとはよく言われてきましたが、
ここまでまる一冊詳しく、いろいろ説明した本ははじめてだと思います。
「へぇ〜 ヤッパリ」から「ガハハッ!」まで納得と驚きの内容でした。
扱われる話題は、少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』や映画なんかも登場します。
石原郁子さんについてもかなりページが割かれているのですが、女性と戦後、みたいな大筋が読み取れます。
インタビューとしては竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が入っています。
『JUNE』の佐川インタはかなり珍しいとおもいます。
部厚くて読み通せるか不安でしたが、意外に速く読めました。
読後感は満腹。