伝承歌はじめの、本当にまだなにも知らなかったころに購入して、なかなか言われているだけの魅力に気がつくことのできないまま、しばらく経ったある日、Lal & Mike Watersonの「Bright Phoebus」を聴いていてふと収録曲の「Fine Horseman」に聴き覚えがあると思ったら、Anne Briggsのこのアルバムで聴いていたんでした。そう気がついて、また改めて聴き直してみると、ほとんど雷に打たれたように突然このアルバムとAnne Briggsという人の魅力に気がついたという、非常な遠回りで理解したアルバムでした。
リピート再生にして聴いていると、最後の「Fine Horseman」の冷ややかなほど凛とした歌い方のあとに、最初のトラック「Sandman's Song」がかかったときの鮮やかさといったらないという感じです。どこかに出かけるときのドライヴ・ミュージックとして、窓を開けた車なら尚更、きっとものすごく気分がいいだろうなという気がします。