ショパンの鬱がとても良く表現されているワルツ集
★★★★★
ショパンのワルツはあまり全集盤がでていないので、うまい選曲だと思いました。彼女ならエチュードとかポロネーズとかバリバリ弾きそうですから。ただ、彼女の演奏はダイナミックで男性的(テニスのシュテフィ・グラフに近い)イメージだったのですが、本作を聞いてこんな演奏もできるのかと感心しました。鬱々とした調べはおよそワルツというイメージではないのですが、ショパンの危うさ、もろさ、耽美的な歌心を見事に表現しています。天才に年齢は関係ないようです。
聞く人に訪れる驚きと喜び
★★★★★
音の粒立ちや強弱、微妙なワルツの揺れるリズム、最高ですね。たとえば申し訳ないけどこのページにいつも出てくる河村尚子さんのショパンのワルツ2番とAlice Sara Ottのワルツ2番をヘッドホンで試聴してみてください。私の言いたかった感じを皆さん理解してもらえると考えます。録音もビビッドで、ライブが目の前でされているような驚きを味わいました。タラコ爺
ピアニッシモで好みが分かれるかも
★★★★★
取り分け今年上半期はショパンを多く聴いた。
新譜も多くセレクトするのに随分苦労した。
その中で一等、印象に残ったショパンはこのアルバム。
一目でわかるドイツ・グラモフォンのマークと
デビュー間もないニューフェースとの事で手にした1枚。
何回か聴いた後に思ったことは
グラモフォンのピアノエンジニアはやはり一流ということ。
ピアノコンデショニングは最高の状態なのが分かる。
彼女のショパンワルツ解釈、俺は魅力に思う。
競争の激しいショパンを弾きこなすことは、抜きん出た
スキルだけでは難しい。
フォルテッシモはもとより、遥かにピアニッシモの表現が腕の見せ所となる。
中には自己主張し過ぎるピアニストも多い。
彼女の場合、フォルテッシモでは鋭角で正確な打鍵、
そして緩徐部とピアニッシモなのだが、ここで好みが分かれるだろう。
美しいイマジネーションを持ちながら逆説的に陰鬱を以って表現している。
この盤全体的にゆっくり目にアプローチし、3拍子の角をジェントルした
美しい作品。
ショパンワルツの新譜が欲しいが、どれにしようか迷っている方にはお奨め。
今後の新作に注目しよう。
ワルツ
★★☆☆☆
ショパンらしさをより追求されることと、確信しています。
アシュケナージのショパンよりは、好きです。
すばらしいノクターン
★★★★★
すでに先行のレビューのかたがノクターンがすばらしいといってます。輸入盤にするかどうか迷ったのですが、短い試聴でも心惹かれるものがあって、こちらを買いました。
正解でした。このノクターンはほんとうにすばらしい。ぜひこのピアニストでノクターン集を出してもらいたい。こんなに繊細で、影のゆらめきをもって心に深くとどいた演奏は初めてです。この曲だけでも一聴の価値あり。