読み辛い。解りづらい。
★☆☆☆☆
以下私見です。
なんというか。教科書より解りづらい参考書を買ってしまった様な気持ちです。
年表を用いればスムーズなことや、兵器について性能表を用いれば一目瞭然であるかと思うところを、すべて(冗長な)文章で記されています。一方で、しばしば大きな(二頁見開きの)地図が出て国境の変異をさらに別々の見開き頁で表してもいて、見開きならば一図にするか、あるいは国境線の変遷を小図で比較できる様にすればと思ってしまします。
記述内容についても詳細さはあるのですが、いかんせん話や説明が飛びすぎるきらいがあり、文章も「・・・・・が、」の後に肯定系が続いたり、否定形が散見されたりでどうにも読みにくく、くだくだと続いた後に結論がやっと出てきたりと、どうにもイラっとさせられます。筆者と概ね同世代の自分としては「なんだかなぁ」と感じています。
入門書でありインデックスの文庫本
★★★★★
弱小国というか欧州地区における中小国の第1次世界大戦直前から第2次大戦終了後までにたどった歴史に関する入門書。かるく読めるので通勤等には最適。ポーランドは,3度にわたる分割や領土問題についてページをさいており優遇されているかな。この本自体は,全ての国を流して書いています。中小国がどのように戦い外交をくりひろげたかを取り扱うためには,国単位で書籍が2冊はいります(第2次世界大戦・東西冷戦期における中小国の外交と大国に翻弄される日々,社会主義経済圏の政治運動,そしてNATO vs ワルシャワPACTという軍事対立)
この本がおすすめなのは,参考資料が1ページ(280Pにあります)でまとめられている事。興味をもったテーマや国については,この参考資料を元にさらに深く潜り込んでいくための指針となっています。もしユーゴスラビア,EC中小国,トルコ・ギリシア問題,バルト3国,北欧諸国について興味をもちはじめた人は,特におすすめします。
個人的には,これのアジア版がほしいのですがアジアの場合には中小国ってタイぐらいしかないのです。他は,ほとんど植民地でした。悲しい話です。
貴重な情報には違いないですが、調べるのは難しい
★★★★☆
小国を中心にして通史的な書き方をしています。
なので、特定の国の歴史だけに興味を持って読もうとしても、そこだけを抽出するのがやや難しいです。
(歴史の勉強とは、そういうものなのでしょうが)
全体的な知識を得たいと云う人に向いていて、国毎の断片的な情報をすぐに欲しいという用途には
向いていないと思います。
少なくとも私は後者の目的で考えていたので(フィンランドの事だけに興味があった)、もう少し
幅広い興味が出た際に読み直そうかと思っています。
どう評価したらよいものか
★★★☆☆
どう評価して良いのか非常に微妙な内容です。小国の成立過程などにもかなりページを割いているため、少々欲張り気味で散漫な印象を受けます。「第二次世界大戦における小国の戦い」を期待すると物足りない内容です。
ドイツ側で戦ったバルト三国義勇兵に関しては観点の大きな欠落があるように思えました。併合の過程に拠る反ソ感情を全く考慮していないのはどういうことでしょうか。