ヌード写真の歴史をたどりながら,そこに見られる性の政治学,男女間の意識を評論した本.
個別的な作家論も少々あります.被写体(女性),撮影者,閲覧者の関係性を中心に述べています.
取り上げられている写真は,
19世紀半ばの無名氏になるヌード写真から,ロバート・メープルソープ,
ヘルムート・ニュートン,果てはアラーキーと幅広いです.
扱っているジャンルも,
嗜好品としてのヌード写真,絵画の代償としての芸術的ヌード写真,
グラビア誌のピンナップなどジャンルは幅広いです.
この本で,家族ヌードというジャンルがあることを知りました.
ヌード写真にさまざまな意味付けをすることが可能であることがわかります.
週刊誌のグラビア写真を見たとき,薀蓄を垂れることができるようにるかも.