ラムー船長とは?
★★★★☆
本書は数十年前に太陽系内のある惑星から地球を訪れた人間型の宇宙人に「ラムー船長」という仮名をつけて、そのメッセージを紹介しながら、著者の私見を述べているものでありましたが、ラムー船長またはその情報がどのように著者にもたらされたかは何も説明されていませんので、そこが知りたいと思いました。
憶測しますと、ラムー船長の言葉を他の誰かが記録して、それを著者が入手して紹介しているといった感じでしょうか? 著者の久保田氏はアダムスキーの話を信じているようで、アダムスキーが「女性の異星人のほとんどが地球上では活動をせず、地球上空の母船に留まって後方支援にあたっている」と述べたそうですが、私はよく知りませんが、そうだったのでしょうか?
本書の内容は、主に科学的なこと(惑星間の距離とか、アインシュタインの理論の誤りの指摘など)と地球や太陽系の変動と地十人類への警告といったないようです。
ラムー船長の言葉は、どちらかというと厳格で堅い感じがしますが、わりと細かい地球の研究者たちの氏名や地球的な観点からの説明が多いので、かなり地球の考え方を熟知した上での、地球人が語っているかのようなスタンスを感じました。終末的なメッセージに関する部分はかなり厳しい最後の審判のような発言が目立ちます。
ラムー船長と著者が直接コンタクトを取っていたとすれば、著者がこの本で述べている自説の確認や、他の地球人研究者たちの説の引用以前に、ラムー船長に確認をしたことでしょうから、やはり著者とラムー船長の接点はないのだろうと感じました。
ラムー船長の情報の発信元はどこになるのかが、最後まで気になった本でした。
まもなく大変動が起こるということを述べたこの本の出版から10年近くが経過しようとしていますが、著者は今はどう考えておられるのでしょうか?