なんとも中途半端な出来と申しましょうか・・・
★★★☆☆
現在 国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展2010」に合わせての発刊ですよね。
A4版の大きさで1ページに1作品を掲載させているため なんだか こじんま〜りと
ちっちゃくまとまってしまっています。
そんなよくばりな企画のため絵画のサイズもちっちゃ〜い!
如何せん 画質が良くない。
今は高画質印刷技術が発達しているためよくできている画集も多いのですがこの本にそれは望めません。
ポスト印象派と呼ばれる画家たちの作品は
小さな点が生み出す無数の色彩のコントラストや巧みなグラデーションの効果を得意とするものや
細部まで均質に描き込まれた画面が魅力だったりします。
私は元々 シュルレアリストたちの絵画を好んでおり、印象派・ポスト印象派の作品を敬遠していたのですが
ひょんなことからフランス・オルセー美術館に行くことになり 実際にこれらの作品に触れ、
鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けました。それくらい本物は素晴らしかった。
しかしこの本の色彩・画質、絵画のサイズではそれが伝わってこない。というかむしろ台無しにしてしまっている感がします。
解説はシンプルで初心者の方にはよいのではないでしょうか。
この本を購入するのであれば 新美術館で図録を買ったほうがいいんじゃないかなぁ。
それとも 遠方だったりで新美に行けない方が図録代わりに購入なさるのかしら。
★3つとしてありますが 実際のところ ★2・5が妥当なところかな。