人生は短い・・・
★☆☆☆☆
これほど内容に乏しい本もない。P4の「自分の死」とは柳田邦男の「一人称の死」であり、続く「死後なき死」などは、遠藤周作が初期の著作に、「人は死んでも何も変わりなかったかのように、世の中は動いている。」と40年も前に書いている。この著者は、倫理学の専門家と称しているが、この程度の知識もないのであろうか。
また生と死の決定についても、「臓器移植」について、あれほどの議論があったのをご存じないのであろうか。
図書館の棚から、標題に惹かれてふと手に取った本であったが、「人生は短い。我々は、無益な本を読むことで時間を浪費してはいけない」という警句を思い出させてくれた本であった。