カリスマ猪木の魅力
★★★★☆
プロレスがリアルファイトか否かというテーマに拘っていたら、
いつまでも楽しめないのは明白。
猪木の存在の歴史的意義は、プロレスの”エンターテインメント性”
と”リアルファイト”の境界を曖昧にした処にあるのだろう。
本作品では絶頂期の猪木がプロレスは格闘技の王者を「立証」すべく
奮闘してきた勇姿が観賞できる。
ただ、タイトルの”異種格闘技戦”で皆さんが期待するあの著名な
モハメド・アリ戦には全く触れられていないのが残念!
個人的には、いまの総合格闘家を彷彿させるレフトフック・デイトン戦
と元WBAのチャンプ、レオン・スピンクス戦が迫力満点であった。
猪木評には賛否両論あるだろうが、ジャイアント馬場と対極にありながら
強烈なカリスマ性を発揮した昭和を代表するプロレスラーである事実には
異議を唱える者はいないだろう。