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定年後のリアル

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 草思社
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資格にする ★★★★★
過ごしてきたようにしか過ごせない。行ける場所がある期間にいくつステップを構築できたか?会社が働く場所を提供してくれている期間に自分が何をパクれて反映して貢献してきたか?会社員という有限期間に誰を喜ばせ、誰に感謝される事ができたか?与えて喜ばせる訓練がされていないと定年して会社の看板と肩書きを失ったときに孤独になる。会社が働く場を提供してその存在を使える期間に経歴を証明できる資格にしておきたい。だれにでもある期間に資格で経歴を証明できるように成功した人だけに褒美が現れそう。成功の反対のリアルな孤独が描かれていた。著者に感謝したい。
同世代に何ももたらさない唯我独尊人生論。 ★☆☆☆☆
著者は1947年生れ、著者経歴には大学卒とあるが、実は大学院に行き卒業し、従業員20数名の洋書販売の会社に入社。2006年末に59歳6カ月で退職した由。その際も何の準備もせず、退職に関する本も読まず、ハローワークの受給手続きが気に入らず、要は仕事探しの認定を受けるのが嫌で雇用保険の申請もしていない。読者に失業保険や健康保険や厚生年金やその他の定年後のあれこれ自分の経験と知識を出す書ではないということだ。それは当然非難しない。しかし自分の不精な性格で朝早く起床するのは嫌いとか、公園に自転車を走らせ公園で時間をつぶすとか、朝食兼昼食をそこのベンチで取るとか、遅い昼食の場合は駅前の330円のざるそばが美味しいとか、出てくる言葉も公園ベンチ、タバコ、缶コーヒー、そして得たものは自由な青空・・・ただ情けない定年後の団塊世代にしか映らない。老後の3つの不安は「金」、「健康」、「生きがい」ときたので、これからやっと本題かと思わせたが、定年後にお金はいくら必要、いくら持っているか、というアンケート結果を出し、一方著者は殆ど持っていないとか、つまらない記述が続く。趣味なく、友人少なく、金も少ない定年退職者と著者は、限りなく近いと自分で言う。そして読者に対する提言は、「あなたの好きなように生きて下さい」のみ。更に「これに絶句しないで頂きたい」と締め括る。著者のぐうたら生活の描写と、社会や人を斜めから見る著者の唯我独尊の披歴に過ぎない書であり、何も残らない。
定年後の生き方 ★★★☆☆
私も今年の春に定年を迎えた団塊世代の人間である。

本書を読んでいくうちにだんだん暗くなっていく内容であるが、読み終わり振り返ると

なるほど「定年後のリアル」のタイトルがそのまま現実であると感じてくる。

なかでも気に入ったのは「充実した老後」などはない。

小さな幸不幸を感じて日々を過ごし、一日一日の積み重ねが二十年(日本男性の平均寿命が八十歳)
である。

定年後は気負わず生きていくのが”コツ”かもしれない。定年後のリアル
肩の力を抜いて、あるがままの自分を ★★★★★
店頭で手に取って何気なしに本のページを繰ってみた。寡聞にして著者の名を知らないでいたが、興を感じて購入。一読、すこぶる面白い。世相と時流に対して声高に殊更異議を唱えようという訳でもなく、等身大の自分自身を鏡としてマイペースで淡々と、定年後のリアルな問題(金・健康・生き甲斐など)をテーマに、予定ページ数を過不足なく綴っている。同時代を生きる団塊世代の一人(著者は1947年生、私自身は49年生)として、著者の気取りのない書きぶりに密かな共感を覚えた。

著者曰く、定年後問題に関して他人に答えを求めようとするな、ひとりひとりの個人的な問題は自分自身で何とかするしかない。言われてみれば全くその通りで、60年の生き様は各人それぞれが自分で引き受けるしかないわけだ。今さら模範解答を誰に期待しようと言うのか。そもそも模範解答と言うようなものがこの世にあるわけもないが。各人が肩の力を抜いて、あるがままの自分自身を生きていくしかない。

この本の中から一箇所だけ引用する、167〜168ページ。
”大丈夫。こっちがどんなに嫌でも、死が間違いなくあっち側へ連れていってくれるはずである。いままで死ぬことに失敗した人はただのひとりもいないのだから。おまかせしよう。”
これはそのまま、吉田兼好の言葉ではないだろうか。