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なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか (扶桑社新書)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: 扶桑社
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無責任だからこそ地位があがっている ★★★★★
地位があがるということは、責任を取らなかったことの証拠だと思えば、
理不尽なことを言う上司が多いかは必然であることが分る。

全員が理不尽な上司であれば、組織はつぶれます。
3人に2人が理不尽なくらいなら組織は発展します。
10人に9人が理不尽だと、はっきりと下降している組織です。
組織を抜けることを考えるのもよいでしょう。
あるいは、10人に1人を探してみるのもよいでしょう。

本書は、そういう決断をする前によんで、
一時の怒りで行動しないようにするのに役立つと思われます。
新しい「上司は思いつきでものを言う」 経済論理的 ★★★★★
 本書では、不祥事を起こした組織も、あなたが理不尽と思う上司も実はある一定の合理的判断に基づいて動いているという説を述べている。根拠となる理論は、エージェンシー理論、取引コスト理論、所有権理論である。
 エージェンシー理論では、人間の合理性は限定されているから限定合理性の中で判断する。要は全体的な合理性ではなく、人間は局所的な合理性により動くとする。
 取引コスト理論では、過去の実績や今の地位という資産と、不正を正そうとして失う資産を対比し、失うものが少なくなるように合理的に行動するとする。
 所有権理論では、責任が曖昧なものに対しては積極的な行動を取りたがらなくなり、結局は最後に破綻を迎えるまでは、合理的な判断に基づいて理不尽な行動を取っていくとする。
 では、どうするか。少しだけヒントが書いてあるので本書を読んで欲しい。
 とにもかくにも、会社を建て直すのは全体合理的な判断である。もしかしたら、それには命令違反も含まれるかもしれない。
他の著作に比べると極めてライトな感じです。 ★★★☆☆
取引コスト、エージェンシー理論、所有権理論をもちいて、なぜ上司が理不尽なのかをモデル化している。

モデルは以下の通り。
不平不満を言い続ける上司
もうひと花咲かせたい上司
成功体験に呪縛された上司
自分の能力と会社のブランドを勘違いする上司
院政をしきたがる上司
天下り先で無責任な上司(何もしない・リスキーな行動をとる)
業績偏重主義の職場ので名ロット
都合の良い人(お仲間、お友達)ばかりを選ぶ上司
責任をとらない、反省をしない上司
人事異動から気持ちを一新できない上司
ビジョンを示せず迷走させる上司
恣意的な業績評価を行う上司


自分が上司として理不尽な行動をしている側面がないのかどうかと、理不尽な人の行動原理を理解する一助にしようと思いました。

愚かさが合理的な場合もあるとは…… ★★★★☆
上司がしばしば理不尽なものである理由やその対処法をメインとしたようなタイトルだが、内容として断然おもしろいのはむしろ、企業がしばしば倫理を無視するような行動をしてしまう理由を「エージェンシー理論」「取引コスト理論」「所有権理論」などといった、最近の経済学の考え方を用いて解明を試みている部分だと思う。

企業はしばしば不祥事を起こすが、外部からみたらどれほど不道徳で愚かな行動にみえても、その企業、またその内部にいるものにとっては合理的な行動である場合がままあるという点が議論の核。

たとえば不二家が賞味期限切れ牛乳を使った件については、どうせ消費者はうちの菓子製造プロセスなんてしらないから(!)、1日くらい期限を越えたのを使ってでも、それでコストを抑えて儲けたほうが合理的でしょう?という考えの結果だし、雪印による食中毒原因の隠蔽も、それを公表した場合にかかるさまざまなコスト(過去の信用をすべて失うかもしれないし、同社をとりまくすべての利害関係者をつぶしてしまうかもしれないなど)と比較して、隠し通せる可能性はゼロでない、だから隠し通すほうが合理的だ、という判断の結果だという。

馬鹿なこととはわかっていながらそれをやるしかない人間の悲しさ。経済・経営に関するの本なのに、人間に対するもの悲しさを感じてしまった。

この「エージェンシー理論」「取引コスト理論」「所有権理論」は、ものごとを考えるツールになるような気がするので、これを知るだけでも得をした。実はいまいる会社を辞めたいのだが、そのまま居座っているのは、それをやるコストが大きい(探さないといけないし、ちゃんとみつかる保証もないし、よりよい職場であるかもわからないしね)からにすぎないんだろうなとか、上司の不条理な指示をも我慢するのは、反発するコストよりはまあ我慢のほうがコストが低いという判断があるんだな、とかいろいろ当てはまる。こういう忍耐が、トップをのさばらせているのだろうと反省はするのだが。また、いまいる会社は、どうせ顧客にはわからなから、という考えがひどく多い会社だなという気もしていたので、情報の非対称によるモラルハザードを論じたエージェンシー理論も腑に落ちるものだった(腑に落ちるのも問題だが……)。