堀さんと宮村くんと創太くんと
★★★★★
割りとスロースターターだった「堀宮」が、この辺りから真価を発揮し始める5巻。白眉はやはり50「犬みたい」。そもそもは『怪我した創太を宮村が送り届けた事から始まった』物語で、本当はその設定を忘れて最後まで進めてしまっても良いのだけれど、筆者はちゃんとこの3人の関係にケリをつける。「お姉ちゃん」と遂に“一線”を超えた宮村に、創太が初めて露わにする“感情”。そしてそれをやさしく受け止める宮村の描写は、第1話から続いてきた3人の関係の静かな変化を情緒的に、そして鮮やかに描き出しています。見事なシーンです。
絵柄も前巻あたりから次第に安定し、ギャグもさらに好調。書き下ろしが多いのも嬉しい限り(出来ればこの位の量をデフォルトにして頂きたいですが……!)。
そして、あの“早乙女君”に会えるのはこの単行本だけ!!