NIH（世界最高峰の研究機関アメリカ国立衛生研究所）で熱血皮膚科医は何を学んだのか！アトピー患者をないがしろにする悲惨な実態を見て、アメリカ国立衛生研究所への留学を決意した元慶応技術大学病院のエリート医師がついに明らかにする誰も書けなかった「アトピー最新理論」とは…！（帯より）


何か目新しいことが書いてあるのかと思って本書を読みましたが、本書に書いてある治療法ははっきり言ってどの本にも書いてある治療法ですし、日本の標準的な治療法とほとんど同じでした。アレルギー検査を著者の病院ではするそうなので違いといえばそれぐらいでしょうか。

アトピービジネスや民間療法の批判にかなりのページ数をさいており、それぞれの治療法についても短く論評しています。良い皮膚科や悪い皮膚科の見分け方なども書かれています。

著者は「僕の趣味は患者を治すこと」と述べており、どのように患者を治したかを数例あげています。くだけた話し口調で書かれているのも特徴です。中には読んでいて不快に思う人がいるかもしれません。

アトピーのメカニズムや基本的な治療の進め方などが、図解入りで分かり易く解説されている。これからアトピーやその治療法について調べ始める人には良いかも・・・だが、すでにアトピー関連書物を読んでいる人には物足りない内容。

乳幼児がいる家庭で、「ステロイドが処方されたけど・・・アトピーだと診断されたけど・・・ちょっと心配」そんな時にお勧めの一冊。
アトピー入門編としては○だと思います。