障害者に対する新たな発見ができる本だが、
★★★★☆
盲導犬は絶対に吼えない、噛み付かない、そそうをしないと思っていたがそうではないこと。
視覚障害者が、白杖を持って一人で出歩いているのを見て、「目が見えないのに一人で出かけるなんてすごいな」と思っていたが、実は手助けが必要だったこと。
介護職員や障害者も一人の人間であり、皆が清く正しい心を持っているわけではないこと。
そういった様々な新しい発見があります。
全盲だから見えた日本のリアル
★★★★★
なんてったって、超びっくりの本です。
皆さんは御存じですか、全盲者には町に反乱するATM機が使えないことや、コンビニで欲しいものが買えないことや、福祉施設の職員やボランティアが障害者を差別することを。
ごめんなさい、私は気に止めていませんでした。
障害者に関するテレビや本等は、たいてい感動物や涙ものばかりが取りざたされます。
しかし本書は、障害者も生身の人間、みんなが明るく、前向きに生きているわけでは無く、健常者に寄り掛かって生きている人もいれば、障害をたてに逆差別に甘えながら生きている人もいる。
反対に健常者は、障害者を差別するし、上から目線で見ているのも事実。もっとわかりあいましょうよ、そしてどんな人も同じに生きられる日本を作りましょう。と投げかけています。
日頃の障害者に対する間違った認識は、私だけでは無いはず。
ぜひぜひ、たくさんの人に読んでほしい。そしてびっくりして変わってほしい。
欲を言うなら、あとがきを読んでグっときてほしい。
引き出しにひとつ
★★★★☆
特に印象に残った文言は 「差別する人は頭が悪い」
日常で随所に見られる「ズレ・ねじれ」を再確認した本。
心配をしたり、配慮をしたり。
「自浄」に気づき、努力し続けている人は誰かな?
と頭の中を巡らせた。
ノーマライゼーションへのロックな提言
★★★★★
まっとうに怒るのは難しい。
ぼんやり生きてると、「あれって怒るとこだった?」とあとで気づき、お間抜けな自分の方に腹が立つ。
怒りの川田さんと友達になりたくなった。
どスケベなM男、キス好き(全盲)の川田さんは、未知との遭遇だけど、気が合いそうだと思った。
障害者と健常者が正しく共存していくノーマライゼーションに必要なのは、ハイテクITでも補助金ばらまきでもない。
そうではなくて、コミュニケーションの工夫、あと障害者も健常者も日常生活で相手を思いやれる知性。おためごかした福祉ボランティアもかえって迷惑。多分私が全盲なら似たような感情を抱く。
本のテーマとは関係ないが、この怒り方はかっこいい。惚れた。
目が見えないって・・・
★★★★☆
病院の診断書を他人に読んでもらうしかないというお話
「障害は個性なんかじゃない」と思う人もいるというお話
僕をジロジロ見てはいけませんではなくて「僕をジロジロ見てください」というお話
障害者の中でもいろいろな障害者がいるのだ、というお話
盲導犬は賢くていつも正しいというイメージが付いてしまっているというお話
ボランティアはみんな良い人達ばかりではないのだというお話、障害者の痴漢のお話
ドスケベ全盲!のお話、とにかく面白かったーー!!
今までの障害者本とは違うなーーでも最後にはしっかり感動できた
読む価値あり!!