その献身的な生涯は人々に今なお感動を与える
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己の如く人を愛せよ「如己堂」はわずか畳二枚一間の永井隆の住まいだった。長崎で被爆後も重傷を受けていながら負傷者の救護活動に当たる。妻を失うも二人の子を育てる。その傍ら執筆された『長崎の鐘』(昭和21年)『この子を残して』(昭和23年)が多くの人々に感動を与える。平和を祈り愛に生き、献身を身をもって示した永井隆の一生を綴ったものである。
大きな活字で総ルビで読みやすいし、分かりやすい。物語ふうに会話文も多く挿入されている。当時の貴重な写真も掲載されていて、ありのままの記録としても後世に残すべき貴重な資料となろう。
何より永井博士の生涯をたどることによって、平和の尊さ、人を愛することの大切さを学びとることができる。 昭和26年43歳で亡くなった。葬儀には市民2万人が参加した。
墓石は水平で「パウロ永井隆」と刻まれている。(人よりも下の方にいるために‥)
永井隆―平和を祈り愛に生きた医師
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児童書ではありますが、大人の私が読んでも読みやすい内容です。
永井隆の生きざまが子どもにも受け入れやすい内容で
書かれており、子どもの目の高さに立って描かれていると感じました。
私自身、永井博士の名前は聞いたことがあるくらいで、
実際どんな人なのか今回初めて知りました。
医師として、父として、1人の人間として、
素晴らしい命を生き抜かれた方だと感動しました。
これを機に、永井博士の著書も是非読んで見ようと思いました。
そして、いつか長崎へ訪れたいと思います。
一緒に読んでいた娘が、「なぜ、戦争の話しって広島が多いの?
長崎にも原爆が落ちたのにあまり本がないなあ。
原爆が最初に落ちたからかなあ?」と聞きました。
それを聞いて、私もそういえば、ずっと原爆=広島をイメージしてきました。
被害の大きさとか、広島が最初に原爆が投下されたから、
と言うこともあるかと思いますが、
原爆によって広島も長崎も大変な被害を受けたことにかわりはありません。
言葉に表せない以上のつらい体験だったに違いありません。
戦争は私の知らない世界ですが、知らないからこそ
平和の大切さ、命の大切さについて学ばなくてはいけないと思います。
日本は平和な国ですが、世界のどこかで戦争が繰り返されています。
私たち1人1人ができることは何か、世界の平和のために
すこしでも力になれるよう、まずは一番身近な家族・友人を心から
大切にすること。困った人がいたら手助けすること。
小さな愛が世界を救うことができるように、自分自身を大切に
生きていきたいと思います。
また戦争や病気など、生きたくても生きられなかった多くの命を思うと、
生きることを粗末にしてはいけないと思います。
毎日の時間を大切に、「今」を大切に過ごしていかなくてはいけないと
思います。
たった1つの私の命です。両親から受け継いだ生命に感謝して、
日々過ごしていきたいと思います。
読んだ後、心から感動できる本です。皆さんも子どもさんと一緒に読んでみて下さい。
素晴らしい1冊です。