正義を貫く子産の周りに志を同じくする人が集まり始める。
鄭王である簡公もその一人。
”徳”の有る人間の周りには、人が集まる。決して孤独ではない。
孔子の言葉を思い出す。
父が殺され、王が監禁されている。
その父の死骸には目もくれず、王の救出のみに集中する子産。
その心の置き所に人は心を動かされる。
農地改革の時は、多くの非難を浴びながらも実施する。
子産は、その非難を自分ですべて受け入れる。
3年後、その農地改革は身を結ぶ。
人々は、子産の心を始めて知る。
人の上に立つ人間とはこうでなければいけないのだろう。
その理想像がここにある。