表紙のイラストの美しさと、百合だけどカッコイイ子×可愛い子という組み合わせが好きなので惹かれました。
買う前に、私的にライトノベルには当たりハズレがあるので葛藤しましたがあらすじなどを読んで買うことを決意しました。
読んでみて、とても読みやすく、すぐに世界に引き込まれました。
美しく優しいツンデレなディアナ姫、そのディアナ姫を守る忠実で凛々しい女騎士のエフィといったキャラもとても良かったです。
同性である二人の互いを想う心、すれ違い、葛藤…読んでいて二人の気持ちがよくわかり、切なくなったり優しくなれて、お互いを想うのになかなか伝えられない二人のもどかしさに萌えました。
ストーリーは本当におもしろくて、外出時に本が読み終わっていない状態で手元にないとき、「早く家に帰って読みたい!」と思ってしまうくらいでした。自分でもそう思えるほど、こんなにおもしろいと思える小説に出会ったのは初めてなので心から買って良かったと思います!
おまけやカバーの仕掛けも良かったです。
この巻だけでなく、このお話のあとの二人のこれからももっと読みたいと思っちゃいます(>_<)
読み切りというのがすごく残念!ぜひ続刊も出してほしい!
このライトノベルはすごくオススメです(*^-')b

　もう一つ、同時発売の本と微妙にリンクしているのですが、そっちを知らなくてもこれだけで完結しています。
　同性なのに好きになってしまった、という葛藤とか禁断とか背徳感がきちんと出ていたし、ディアナの性格もしっかりした土台のあるいいツンデレになっていました。一途で誠実な騎士とちょっと我が儘で気の強い王女という設定は男女ではありふれていると映るのに、百合だとすごくいい雰囲気ですね。
　ただの萌や特定の属性狙いに留まらず、物語としていい作品だと思いました。

「どうやって離れようとしても、私は必ずディアナ様を追いかけます。いい加減に、理解なさってください」

　政変により国と身分を失った美しい元王女・ディアナと、彼女をひたすら守る凛々しい女騎士・エフィ。
　自身の悲運にエフィを巻き込むまいと、あれこれ画策するディアナ姫ですが、いずれも超絶世間知らずのために空振りし、エフィはその忠誠ぶりが徹底しすぎて、離れられない想いをディアナになかなかわかってもらえません。
　強く想いあいながら、すれ違う二人。無責任な読者としては「エフィが思い切ってディアナを押し倒して襲っちゃえば、一発で解決するのに〜」などとじれったく思わされますが、誠実で心正しい騎士エフィにそんなことができるわけもなく、二人は運命に導かれるように捨てたはずの国に戻ってきます。
　そこでディアナははからずも秘めた想いをエフィに知られてしまい、エフィの情熱的な求愛をついに受け入れたのでした。

　ロマンチック・エピソードもてんこ盛りで、ディアナの、またエフィの互いを思いやる気持ちと切ない恋が胸を打ちます。ここ数年で急に増えた百合物のなかでも出色の作品と言えるでしょう。同人誌みたいなお遊びもついていて、楽しい１冊になっています。
　百合ファン以外の乙女小説読者にも、おすすめしたい良作です。