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マーラー:交響曲第9番、他

価格: ¥2,500
カテゴリ: CD
ブランド: ユニバーサル ミュージック クラシック
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人工美の極致 ★★★★★
有名な80年代のマーラー9番はライブ録音であるが、こちらはスタジオ録音。
70年代の一時期、カラヤンがマーラーを録音しだしたころの演奏で、マーラーの音楽に必要とされるいわゆる「人間臭さ」を徹底的に排している。結果、とにかくこの上なく美しいマーラーに仕上がってしまっている。
バーンスタインのマーラーも大好きで、個人的にはバーンスタインのマーラー全集はマーラーのスタンダードのひとつとして好んで聞いているが、カラヤンの9番もまた対極に位置する演奏として愛聴盤になっている。
80年代のライブ演奏ですら美しく磨き上げすぎてると言う批判があるが、ライブ録音がゆえの熱気がカラヤンのマーラーなりに感じられるところがある。しかし、こちらのマーラーはレコーディングでしかありえないようなアンサンブルの緻密さ、ダイナミックの演出、各楽器のバランスともう徹底的に人工的に作り上げた美しさで、ある意味ではこれぞカラヤンといっても差し支えないのではないかと思う。
臨場感に関してはライブ録音に負けてしまうが、緻密さとカラヤンの目指した美しいマーラーということではこちらのほうが完成度は高いと思われる(どちらのほうがいいということはなく、どちらもこういう磨き上げたマーラーの演奏としては最高の出来だと思っている)。
同時収録されているシェーンベルクの「浄夜」もマーラーの9番と同様な手法で録音されているので、こちらもとにかく美しい。
バーンスタインの情熱的なマーラーや、ブーレーズの精緻を極めたシェーンベルクを比較に出して表面的な演奏といってしまうのは簡単かもしれないが、それだけで片付けられてはもったいない「美しさ」を聴くことが出来る。