ゆる体操シリーズの中で掲載体操がしぼられ、それでいて書き込みがしっかりしているので、最初の一冊としてすすめられる。また、読み物としても面白い。

まずこの本の読みやすさは、今現在に於いても、屈指だと言えます。語りかける口調でまるでセミナー会場で講義を受けているかの様な錯覚さえ覚えます。(大袈裟?)

特にこの本の中では、高岡理論の二大柱ともいうべき身体資源論をベースとしたコスト理論(この場合、低カロリー・低疲労・低ストレス、詳しくは本書で)が随所にちりばめられ、一々頷く事しきりでした。

またそれぞれの体操を段階をおって展開していく事も、私的には非常に好評で、殊にステップ1の寝ゆるの説明を読むと、もうやめられなくなってしまい、最後まで一気読みをしてしまいました。

勿論その後すぐに実践して、浸りきってしまったのは言うまでもありません。

そしてその効果としては、主に本に書いてある通りですが、他の体操(静的ストレッチ等)や運動(筋トレ等)とは異なり身体が伸び伸びとしてリラックスできるという点は特筆ものでしょう。

つまりそれだけ副交感神経が活発になって、血管が拡張されて血流が良くなり、細胞が活性化されて筋肉が柔らかくなっていくのだと推測できます。(逆にストレッチ等は筋肉を引き伸ばして緊張させる事で血流が悪くなって、挙句には筋繊維が切れてしまいます)

またこの本のプロローグではそれまで語られる事のなかった高岡氏の半生が、赤裸々に語られています。特に、太気至誠拳法の澤井健一先生との出会いや『身体感覚を取り戻す』等で有名な、齋藤孝さんとの師弟関係、それに何よりも高岡氏の暗黒時代そしてそこからの卒業は、読み応え充分で読む者を引き付けます。

是非一度お手にとって貰いたい本として、お勧め致します。

高岡英夫氏の「ゆる体操」の本は何冊か読みましたが、この本が最も良くまとまっていると思います。一冊を通してゆる体操の「流れ」が感じられます。
この本ではゆる体操の代表的な九つのものを扱っていますが、ビジネスマンを対象に書かれているだけあり、一つ一つの体操に対してキチンと理屈を説明してくれているのが嬉しいです。納得して体操に打ち込めるのでより効果が期待できる気がします。
体操は非常に簡単、かつ効果絶大なので是非オススメです！

　なぜ「身体経営術」という名前を付けたのかはよくわかりません。おそらく、他の著書は女性向けが多いので、男性しかも中年以降の方にも読んでほしいという考えがあったのではないかと思います。
　確かに、オフィスでもできる体操が掲載されており、とても良いメソッドでした。恐らく最初の「腰モゾモゾ体操」「すねブラブラ体操」「ひざコソコソ体操」ですっと寝付くことができれば、後の体操についても信用して積極的に行うことができるでしょう。（私には効果がありました）

高岡氏のゆる体操に関係した書籍はもうすでにかなりの数出ていますが本書はそのなかでもっともわかりやすく、一番初めに買うのに最適な本だと思います。タイトルからすると一見ビジネスマン向け？と思ってしまいますが実は全くそんなことはありません。学生さんからおじいさんおばあさんまで少しでも健康に関心があり、ゆる体操をはじめてみようかとお思いの方には真っ先に手にとって頂きたい名著です。とにかく「え？こんなんでいいの？」というぐらい具体的でわかりやすいです。