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産廃ビジネスの経営学 (ちくま新書)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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命をかけて不法投棄に取り組む公務員 ★★★★☆
 現場の臨場感が非常に伝わる内容です。公務員でこれだけ公に尽くす人はいないのではないかと思います。あの手この手の不法投棄に後手後手の対策。行政とはいえ限界がある中で、最大限の努力を尽くす。日本にもこう結う人が多くいるのでしょう。読み後感は良くないですが、すごい人だと思う内容でした。
ベンチャーがアウトローを駆逐する ★★★★★
本屋でたまたまこの本を見つけ、「ベンチャーがアウトローを駆逐する」
「日本のベンチャービジネスが育たないのは、アウトローがベンチャーの
役割を果たしているからである」というこの本の主張に感動し、思わず
買ってしまいました。

 「アウトローは法律の隙間や空白を発見し、法システムを二重化する
社会現象であり、組織活動である(p.42)」という定義は納得できる
ものがあり、二重価格がアウトローを育てていることから、これが解消されない
限り単なる規制ではアウトローは無くならないという主張には目を開かれました。

 この本では、アウトローを無くしていく対応策としては、アウトロービジネスを
ベンチャービジネスに転化していくしかないと訴えているわけですが、その方法
として、「情報の公開」以外については、具体的な方法があまり明記されておらず、
特に「単なる規制強化ではアウトローは無くならない」という主張とあわせて、
著者の主張する今後の政策のあり方が見えにくくなっており、もう少しその
あたりを著者の実践実例を踏まえて展開してもらいたかったと思います。

 この本で示されている、価格の二重性を利用して不法な手段で利益を得る
というアウトローの手段はヤクザや政治家だけでなく、村上フアンドとかホリエ
モンとか時代の寵児としてもてはやされる有名人の中にさえ広がってきており、
このままでは「一億総アウトロー」になってしまうと思われます。
 その一方で、米国のようにベンチャービジネスが経済発展を牽引する状況は
日本では依然として生まれてくる気配がなく、両者が表裏一体の関係にあるという
この本の指摘は的を射ており、非常に重要です。

 廃棄物ビジネスや行政関係者だけでなく、全ての人に読んでもらいたい本です。
政治家に口利きをお願いするのがなぜいけないのか良くわかります。
すべてが現場の経験から描かれている ★★★★☆
「産廃コネクション」「リサイクル・アンダーワールド」で産廃ビジネスと不法投棄の関わりを明らかにした著者が、その後の法改正を踏まえた最新の現状を世に示しました。
現実のモノの流れを把握し、どこにポイントがあるかを知らなければ、法律は、悪法、ただの紙切れでしかなくなると指摘し、改革の肝と処方箋を明らかにしています。

著者の見識は、徹頭徹尾不法投棄対策の現場で得られたものです。本書は、産廃ビジネスの枠を飛び越えて、行政論、行政学論、国際制度比較、政治学まで分析対象を広げています。
あまりに現場偏重に過ぎ、産廃・不法投棄の流れを飛び越えた範囲については分析が足りないと思えるところがありますので、星1つ減点しました。しかし、産廃ビジネスに関しては間違いなく良質の情報を提供していると思います。
知的興奮が味わえる本 ★★★★★
産廃ビジネスから日本のアウトロー社会の「儲けのカラクリ」を分析した一冊。私が知っている範囲では、アウトロー経済についてここまで経済学的に明快に分析されている本はない。一つのテーマから経済学を分析する本としては『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』がミリオンヒットとなったが、読み物としてはともかく、知的興奮度と内容の充実度ではこちらの方が断然レベルが高いです。
まぁまぁかな ★★★☆☆
この分野にちょっと興味があって読んでみました。
儲けの仕組みの説明は面白かったですが、全体を通しては、
場当たり的な行政/政治家の対応が如何に無意味だったか
 >>彼らの行動原理を踏まえた対応が必要、という結論
各地の行政担当者よ、あきらめるな、やればできる
 >>我々も地道にやって成功したのだぞ、という結論
で正直あまり分析的でないかなぁと思いました。