天使とは何か？
天使とは何者か？

天使というと、漠然としたイメージしか沸かないぐらいしか知識のない私でも読み進めることができました。
文章は、挿入されている絵に邪魔されて若干読みにくい（配置が悪い）面が見られましたが、全体を通して読み応えのある本です。
天使の起源から、天使の種類、または天使の役割に、天使の歴史。と、さまざまな観点からの天使を知ることができます。
天使辞典ではありませんので、広く浅く多くの天使を知りたい人向けではありません。
むしろ、天使の根本てここには書かれています。
天使の種類や特性、役割に特化した作品ではないものの、絵画を通して見る天使がいかなる存在なのか、さまざまな思想が広がっていく内容です。
カルチャー思考ではなく、歴史として天使を捕らえた時、天使へのイメージが一変するかもしれない。そんな作品です。

絵画に描かれてきた天使を、美術史の視点から解説しています。
キリスト教とは切っても切れない天使たちは、日本人にとっても憧れと神秘を感じさせてくれます。
彼らの来歴と関わりのあった聖人など、美術館に行かなくてもこれ一冊で知ることができます。