賢人には最高、凡人には猫に小判、豚に真珠の書
★★★☆☆
とてもよい本で、高い見識から書かれた本だと思いますけども、大学前期課程(教養課程)で学ぶのにはややとっつきにくいカモ。高校の物理で、最初の力学が分からなかったのが、あとで振り返るとなぜなんだろうと不思議な気持ちになるのと似通って、大学前期課程の学生にはおそらく、この本の完璧さ、論理的網羅性が逆に、理解を進められない元凶となりましょう。要するに、難しすぎる(著者の東大での講義もそうやったですけど)のですが、分かってしまえば物理化学でとても大切なことが、理論化学者の観点から丁寧に書かれて居ります。賢人には最高にすばらしく、凡人には猫に小判、豚に真珠の書といえましょう。評価のしようがないので、人口分布ファクターをかけて評価すると上記の☆になりました