さらばラバウル [DVD]
価格: ¥4,725
長引く太平洋戦争で兵士たちの心もすさびはじめていた昭和18年、ラバウル駐在の航空隊長でもある撃墜王・若林大尉(池部良)は鬼隊長として部下からも恐れられていたが、従軍看護婦のすみ子(岡田茉莉子)はそんな彼に惹かれるものを感じていた。やがて昭和19年2月、日本軍はラバウルから撤退することになったが……。監督・本多猪四郎と特技監督・円谷英二。数々の東宝特撮映画を手がけた名コンビが『ゴジラ』の直前に手がけた戦争映画。ここでは松竹『君の名は』のヒットを受けてのメロドラマ的な要素と、戦時中の流行歌『ラバウル小唄』をひっかけた企画内容になっているが、その中で従軍経験を持つ本多監督は軍隊内のシビアな日常をきちんと描きえている。『ゴジラ』以前の作品で低予算ということもあって、特撮はまだ発展途上の感も強いが、空戦シーンの端々にはっと思わせる見事なショットが点在している。(増當竜也)