タイトルが…
★★★★☆
週間ポストで嵐山光三郎が書評していたので購入しました。書評では、中世なら焚書ものの一冊とあったので、どんなものかと。内容は絵解きというか、色々な絵を元に初期キリスト教にまつわることで、色々な発見がありました。描かれなかった十字架」という本のタイトルですが、かなり文学的なものです。確かにこれまでに余り着目されなかった視点で、初期キリストとそれにまつわる絵画の関係が興味深く考察されていました。聖十字架の発見・検証や十字架のもとになる木を担いだ人の絵が出てきますし、アンチキリストや反ユダヤ主義にまつわる絵画はなかなかにすごいものでした。