自閉症といっても、優れた特質を持っており、得意な分野を伸ばす方向に周囲がいかにサポートしていくかで、その後の彼らがいかに幸せに暮らすことができるかが左右されるということを知った。
★★★☆☆
本書は、自閉症でありながら、動物行動科学者として大学の準教授も務める著者が著した、自閉症の立場から見た自閉症と診断された子供を持つ親や教師への具体的なアドバイスである。
著者は、他者との接し方はうまくいかないことが多いものの、空間認識能力に長け、ボイラーの設計図を見ただけでどこに問題点があるのかすぐにわかるという能力の持ち主でもある。
過去にさかのぼれば、アインシュタインやニュートンもアスペルガー症候群であったという。
自閉症といっても、優れた特質を持っており、得意な分野を伸ばす方向に周囲がいかにサポートしていくかで、その後の彼らがいかに幸せに暮らすことができるかが左右されるということを知った。
それにしても、自閉症という言葉には多くの誤解を生じさせている。普通の人間に比べて、むしろ優れた性質も持っているのであり、本書のような書籍の重要性を感じる。