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死体が語る真実 (文春文庫)

価格: ¥760
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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死体が語る真実 ★★★★★
海外ドラマ「BONES」がお好きな方にはお勧めの本です。
著者のエミリー・クレイグさんは、BONESのブレナン博士と同じ法人類学者で、読めば読むほど、BONESの世界が本当の事なのだと感じました。
読み進めずにはいられない力 ★★★★★
本書は、法人類学という、耳慣れない学問に従事する博士によって書かれた作品だ。
作品の中でもたびたび、近年ドラマなどの影響で、法人類学が注目されているものの、
まだまだ誤解が多いと書かれている。
しかし私は、そういったドラマを見たことが無く、今回初めて法人類学というものに
触れることになった。
法人類学をまったく知らず、興味を持つ機会すらなかったが、この本を読むことで、
その学問の尊さと、自分の知らないところで、戦っている人々の存在を知ることができた。

法人類学は、ざっくり言うと、骨から情報を導き出す学問だ。
それにより、犯罪捜査に貢献することになる。
ただ、その過程は、からりと乾燥した白い骨から始まるのではなく、
時には焼死した遺体、時には腐敗し、蛆に蝕まれた遺体から始まる。
その描写は想像するだけで陰惨な気持ちになるようなものもあるが、
何故か読み続けずにはいられない。
それは、著者と読者の心が乖離していないからだと感じた。
自分には為しえないような困難な作業を著者らはこなしていくが、
そこには機械的なものはなく、著者や仲間達は悩み、苦しみながらも、その作業に立ち向かっている。
それと同時に、著者は、事件解決までの過程のスリリングさも教えてくれる。

最後まで、中だるみもせず読み進められた。
著者は医学イラストレータの経歴もある異色の法人類学者だが、
どうやら作家としての資質もあるようだ。
(それが、法人類学が文学に分類される学問だからかどうかはわからないが)
優れたコンテンツ ★★★★★
最近文藝春秋社からでた、9/11のインタービュー構成ドキュメンタリーの訳者、三川氏がてがけたノンフィクションもの。こちらは文庫本だ。
原題がteasing secrets from the dead,おもしろい!hilarious!

内容が秀逸でぐいぐいひきこまれる。訳も訳書だとまったく意識せずに
読める。小見出しもいい。文章が無味乾燥でなく味わいと人間味に
あふれている。

おもしろい。秀作だ。

白骨死体から身元を探す ★★★★★
死体が発見されたとき、皮膚や筋肉など柔らかい組織が残っていたら病理学者(医者)、骨しか残っていなければ、考古学と同じ文系の法人類学者が調査することになるという。さらには死体についたウジを採取し、その成長具合から死後の経過時間を算出する法昆虫学者もいるという。米国では単純に「法医学」とくくるのではなく、専門が分化していっているのだ。
中年になってから、ひょんなきっかけから大学で法人類学を学び、さまざまな骨を観察し、白骨死体から身元を探したり死因を解明していった著者の記録である。
結構、生々しい描写もあるが、論理的に事実を究明していく過程に引き込まれて読んだ。
武器を持ってたてこもったオカルト集団ブランチ・デビディアン事件、オクラホマシティ連邦ビル爆破事件、そしてワールドトレードセンター崩壊。これらの事件にも参加し、記録している。
読むときの注意:構成のためが、時間が前後しています。あの話はどこに行ったのだろうと思っていても、いつのまにかちゃんと結末が書かれています。
死体が語る真実 ★★★★★
 エミリー・クレイグ博士(Craig, Emily, Ph.D.)によるこの作品はノン・フィクションというジャンルでありながら、数々の殺人事件が登場するサスペンス・ミステリーにも似た興奮を書き立てる仕上がりになっていると感じました。

 作品の前書きをキャスリーン レイクス(Reichs, Kathleen, Ph.D.)が書いていることからも分かるように、昨今になって急に注目されだした検屍官や病理学者、法人類学者といった仕事の内実が作者の感情も含めて真摯に描き出されています。キャスリーン レイクスは法人類学者テンペランス・ブレナンを主人公とした一連の作品が有名ですね。

 ちなみによく混同されがちにな「法医学者」と「法人類学者」の違いがこの作品ではきちんと整理されており、やっと今まで読んできた作品中の人物の背景が判明。簡単に言えば「法医学者」は軟組織を扱うのに対し、「法人類学者」は主に骨を扱うものだそうです。

 著者のエミリー・クレイグ博士は医療イラストレーターとしてキャリアを出発し、テネシー大学人類学研究施、通称“死体農場”でウィリアム・バス博士(Bass, William M, Dr.)より法人類学者としての手ほどきをうけたとのこと。著作にもあるように、ウェイコーのブランチ・ダヴィデイアン集団自殺やオクラホマ連邦ビル爆破事件、9.11のWTCの現場に法人類学者としてされたとのこと。

 それぞれの大きな事件現場の雰囲気や担当者の様子が、実際に現場にいた人間の目から話されることで、マスコミによるフィルターを通した情報だけでない臨場感や感情が良く伝わってきました。また指紋データベースや行方不明者データベースといったシステム体制に関わる不具合や不備など、担当者ならではの意見(愚痴?)も読んでいて納得する部分が多い。

 米国では災害や事件への対応などがとてもシステマティックに整備されているという点も、とても勉強になりました。DMORT(Disaster Mortuary Operational Response Team)といった緊急時のチーム構成など、日本でも今後の災害対策やテロ対策として重要な要素となるような気がします。

 法人類学者という職業についての見識を深めるという意味でも、またそういった事件・犯罪へ立ち向かう人々の内情をより正確に理解する手助けになるという意味でも、とても興味深く印象に残る一冊といえるでしょう。