遊びは文化
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本書は、さまざまなおもちゃが誕生した歴史的背景を解説する本です。
紹介するおもちゃは多岐にわたり、「おもちゃの誕生」から幻灯機、貝合わせ、ベーゴマ、ぬいぐるみ、ブリキ玩具、プラモデル、着せ替え人形、変身ベルト、コンピューターゲーム…と幅広くカバー。
玩具自体の紹介はもちろん、「なぜそのおもちゃが生まれたのか」「なぜ人気になったのか」「その後どうなったのか」という歴史的背景がきちんと紹介されています。
技術進歩による玩具の世代交代、玩具と安全性の歴史、宗教や戦争、貧困そして経済発展など社会との関係…
紹介されている歴史は、それぞれのジャンルのマニアにとってはそれほど目新しくない基礎知識だと思いますが、大変面白く理解しやすいです。
総じてマニア受けよりも「玩具と社会の関わりを知ることの面白さ」を重視した構成となっております。
既に十分詳しい玩具マニアにはあまりお勧めしませんが、「大人の気軽な読書」「小学生・中学生の自由研究、読書感想文」等に向いていると思います。