薄いブルーグレイの色彩。
真似て、
不器用な子供の手で
妹と一緒に
自分の船を描きます。
何枚も、
何枚も。
懐かしい思い出です。
おふねは、
なにもかもが
過不足なくそろっています。
大好きな人も。
おいしいものも。
暖かい暖炉も。
どんな嵐にもまけない砦も。
そして、
閉じた世界です。
今、大人になって
この絵本の奥深さに
目の奥が痛くなります。
きっと、私は
こんな完全な世界には住めない。
渇望と希望と、なにかわからないもの。
私は親友の結婚式に
このブルーグレイの本をプレゼントしました。
願いをこめて。