経営学から視た、医療経営の生身の実践比較の意義
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「医療に経営なし」と言われた時代はもはや過去のものである。本書に取り上げられている7つの医療機関は、いづれもわが国または米国の医療界において先駆的な取り組みをしているリ−ディング・ホスピタルである。
本書はこれら医療機関のケ−ス・スタディを通して、医療現場で行われている日々の実践に対し、経営学として蓄積された知識をもって洞察を加えた。医療経営を行ううえでのミッションとその具現化のための組織マネジメントの生身のありようについて、経営論・組織論をバックボ−ンに比較、俯瞰できるような成書は殆ど見当たらず、これら医療経営の実践比較は医療経営者に様々な示唆を与える。
医療経営のトップマネジメント、ミドルマネジメントに携わる方々にとって、一読の価値ある良書と考える。