どこまでいっても自分目線の人
★☆☆☆☆
本書の内容を大きく4つに分けると・・・
1 自分の節約術を公開
・服は安物で十分じゃないか、食品は賞味期限ぎりぎりの値引き品でいいじゃないか
→年収120万円では、そもそも服すら買えないのでは?
値引き品しか買わなくなったら、スーパーがつぶれます。
2 自分の資産運用法を公開
→年収120万円で株や家が買えるかっ。
3 田舎礼賛を展開
・北海道の田舎へ講演に行ったら、時間つぶしの場所がない。仕方がないから市役所の課長の家でジャガイモをご馳走になった。おいしかった。田舎はいいね。
→田舎では公務員くらいしかまともな仕事がありません。現実を見てください。
残りは、「下流向け大前研一」といったかんじの政策批判。
「上流批判」と「下流批判」のコンビで本を書くとちょうど良いのでは?
少なくとも、年収120万円の人が読んでもどうにもならない本。
副業で増やすといっても、著者の周りにいる、数少ない成功例を取り上げているだけ。
小泉首相が「レストランの予約が取れなかった」から景気はいいんだ、といったのを批判している論調がそのまま、はね返っている。
だいたい、大企業による搾取を批判しておきながら、株を買ってお得に暮らそう、なんて言っていることは矛盾そのもの。
読む価値なし。特に若い人は読むべきでない
★★☆☆☆
この人は「経済アナリスト」であって「経済学者」では無いので、筆者の著作から
現在の経済をどうする、と言う建設的な意見が出てこないのは仕方ないというか、
期待もしていない。
ただ、「300万円」に事欠いて、今度は「年収120万円」ですか…。売らんがための
タイトルの付け方には閉口させられます。
まあ、著者の言いたい事も全く理解できない訳ではないんですが、これから社会に
出る人の目線が「年収120万はきついから、せめて300〜400万は目指そう。それだけじゃ
きついから節約術も覚えなきゃ」じゃあ、余りに情けない。
筆者も「これからの時代は年収が伸びないから〜」と言う論調でずっと飯を食っている
けど、もう少し前向きな提言は出来ないものか?
まあ、読んでどうなるわけでも無いので、お勧めしません。
選挙前に読んでみてください
★★★★☆
「年収300万円時代を生き抜く経済学」もいい本ですが、森永さんの本を
一冊読むなら120万円の本がお勧めです。
今、日本の政治家が何を目指そうとしているのか、日本はどの道を選ぶ
べきなのか、これからの若い人たちは何を目指して仕事をしていけばいい
のか、そのためにリーダーはどうしたらいいのか、考えて見るには、考える
ヒントになる本です。
ブックオフにもマーケットプレイスにも有りますので是非一読してみて
ください。
友人知人に配りたい一冊!
★★★★☆
1章・2章だけでも読んで欲しいと思います。(特に経済学は苦手な人に)
私は30代後半ですが、数年前から若い人に
「お金を今ほど持っていても、コンビニで何も買えない日が来るかもよ。」
と、言う時があります。誰もが、
「そんなはずないって」
というような言葉を返します。しかし、この本の最初から78ページまででも読みながら
説明すれば、少しは上記の言葉が分かってもらえそうに思います。
私が住むT市は牛・豚・野菜に関しての自給率はかなり日本の中で上位に入ると思うので、
もしインフレになっても、近所の農家の手伝いをしてとりあえず食いつなぐという手はあります。
しかしいつも思うのは、インフレになったら、大地震が起こったら、物流がストップしたら、
他国の戦争などで船や飛行機が日本に来なくなったら、
「おかずが買えない!」
ということでした。小3の娘にも教えています。
この本は、そんな時代が来る前にどんな方針で生きていったらよいかを教えてくれました。お薦めです。
物足りないです
★☆☆☆☆
年収120万円では生活できない現実であること、その階層が増加しつつあることを如実に記述しています。
1.年収120万の階級から抜け出して上を目指すべきなのか、またその手段はあるのか?
2.年収120万のままで老後まで安心して暮らす方法はあるのか?
といった記述が弱いです。
第5章、第6章に一応、記述していますが書いてあることは、年収の金額に関係なく、従来の資産運用方法が延々と書いてあります。他書籍で資産運用の勉強をしている人には役立ちません。
「これから深刻な時代が訪れる」と警鐘を鳴らしている1章と2章は興味深く読めました。