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おくりびと オリジナルシナリオ (小学館文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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「アカデミー賞受賞映画は、このシナリオから始まった!」 ★★★★☆
 第81回米アカデミー賞外国語映画賞、第32回モントリオール映画祭グランプリなど、多数の映画賞を受賞した日本映画『おくりびと』の第一稿シナリオです。短時間で、サクッと読めてしまう。

 わたしは映画を思い出しながら読みました。もしあなたが映画を観て感動したならば、とても興味深く読むことができる一冊ではないかしら。

 映画が完成するまでに、シナリオにあちこち細かく手を入れて練り上げていったことがよくわかる。たとえば、本木雅弘扮するチェロ奏者の在籍していたオーケストラが突然解散するエピソードや、かれがはじめて納棺を経験して帰宅したときに、いきなり妻を抱くシークエンスは、第一稿には書かれていない。山崎努の演技が光ったNKエージェント社長は、会社の事務所の二階ではなくて、娘ぐらいの年齢の美人妻と豪邸に住んでいる設定になっている。映画ではカットされた場面もかなりありますね。

 滝田洋二郎監督については、なんでも屋というか、いわゆるプログラムピクチャーの職人さんという印象をいだいていたけれど、この原石のようなシナリオから、あれほどの繊細な死生観と普遍的なユーモアとペーソスを抽出して映像化したのは、やはり端倪すべからざる才能だと感心しました。

 巻末に書き下ろされた放送作家の小山薫堂による自作解説風エッセイは、すこし嫌味なところもありますが、まあ、一読にあたいする読み物になっていると思います。