田辺聖子と小泉今日子
★★★★★
「いろいろある(あった)けど、キラキラ毎日生きてゆく」
年齢は違う、また生活してきた時代背景も異なりますが、ふたりとも
エッセイを読むと「毎日を暮らしている」、その生活感とトキメキと
楽しさを書いています。
才能がある表現者ふたりだからこそ、毎日の楽しさ、面白さを掬って
生きているのがわかります。
でもそれは、どんなに「大変」なことか。
「まいにち薔薇いろ」にエッセイを寄せている女性小説家の文章を読むと
大変さを変換する才能、笑いにまぜこんだり、美味しい自炊の食事にとけこませたり。
それは尋常ではない、世界と人生を楽しむ才能、観察眼なんですね。
しかも、その視線はとてもとてもやわらかく、優しい。
愛も食も人生も、味わって楽しみましょうという、決して押しつけがましくない本です。
まさに薔薇いろ気分になりました
★★★★★
1ページ1ページ、宝箱を開けるような気持ちで読みました。
たくさんの著書が紹介されています。
その表紙の写真を見て、これも読んだ、あれも読んだ…と、懐かしく思い起こしています。
タイトルも素敵。
いろいろ暮らしにくい時代だと感じることが多いですけど、気持ちは明るく保ちたいです。
薔薇いろのカーテンをさっと開けるような気分で、毎日を過ごしたい、と元気が湧いてきました。
お年を召した女性の書き手は多くいらっしゃいますが、お聖さんは「薔薇いろ」がとても似合う女性です。
良い本にめぐり合えました。
入門、そしてまとめ、愛蔵版「田辺ワールド」へようこそ
★★★★★
若い女性から年配者まで、まあ、言うたら何やけど、「芋たこなんきん」のテレビのお陰でますます有名にならはった、「田辺ワールド」の魅力を手っ取り早く知るための本である。
余りに沢山の著作があるから、恋愛編で攻めるか、エッセイで攻めるか、昭和懐かし路線でいくか、かもかのおっちゃんを偲んで読むか、歴史ものか古典への憧れか、いずれにせよ間口は広い。だから、入門編でもあり、お手軽な総論・まとめとして、手元に置きたくなる愛蔵版と思っていただければ良いのでは。
かつての田辺写真館の思い出を散りばめた写真も、昭和という今となっては古き良き時代の片鱗を知る貴重なものばかり。見て楽しみ、読んで楽しみ、知って楽しめるお得な本です。
かもかのおっちゃん
★★★★☆
幼少時代からの写真から始まり、カモカのおっちゃんとのツーショットもたっぷりで、
ファン必携です。20年毎に田辺ブームが押し寄せ、今その第3または第4の
波といったところですね。ムック本仕立てですが、(版はちいさい)
十分楽しめます。おすすめします。