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開かれた小さな扉―ある自閉児をめぐる愛の記録

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本エディタースクール出版部
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プレイセラピーをする人や心理臨床家には必読書 ★★★★★
この本は小説風に書いてありますが、アクスラインののプレイセラピーの臨床の貴重な記録です。
学校から集団になじめず、心配された当時5歳の子どもの相談を依頼され、学校に訪問して観察し、それからプレイセラピーを展開し、保護者とどのように会ったのか、また心配していた学校の先生方とはどのように接したのか、その後の成長の姿や、またその子自身がプレイセラピーの過程を振り返ってそのことについても述べていることも大変貴重です。

この本では、初期のセッションで退室しぶりの際の制限などが、よくとりあげられますが、後半でアクスラインがその子にとって必要だと思って制限やぶりをしていること他、今の箱庭の原型であるワールドテストを提示したり等、子どもからの自主性は大事にしても、彼女からの働きかけや、彼が自分の世界をつくったり、自分自身をしっかりと確立していくために、子どもだけにまかせていたのではないことも、よく読むとわかります。
そして、アクスライン自身がどのような考え、思いでやっていたかセラピスト側の視点も書いてある稀有な臨床の記録です。
子どもの自発性を大事にするためにどれほど、細心な配慮をし、内的なことを読み取り、つらい過程でもあったかもしれない自分の問題にしっかりと向き合いプレイしていく中で、それを乗り越えていくためにセラピストがどのようにしていたのかが、詳しく書いてあります。
内的な面を丁寧に子どもに返し、子どものプレイを促進し、時にはためていたことをだすように励ましたりして、子ども自身が自分から問題から回復していく力を見事にひきだしています。(セラピストとしては、椅子に座って記録をとりながらやっていたのは、驚きでした。)

遊戯療法について語っている方でさえアクスラインの「遊戯療法」の本の中から必須条件のみを述べていらっしゃる方は、とても多くいらっしゃいます。
(それは、ロジャーズの3条件のみでロジャーズの臨床を語る方が多いことと似ています。)

プレイセラピーは大学院などできちんと教えられないまま、試行錯誤していく姿が多く見られますが、大変有効な心理療法でもあり、子どもの成長、発達を助けていく臨床だと思います。
そして、今虐待他、心理的なケアが必要なことが多くなってきている中でプレイセラピーは大変大事な支援であると思います。

古い本でもあり、また訳者が心理の専門家ではなく、副題に「自閉児」と言う言葉を使っていることからか、誤解されている面もあるようで、臨床家が養成されているところでも、また実際に子どもの臨床に携わる方にさえ、この本が知られていないことが大変残念です。

最近は具体的な入門書「遊戯法 子どもの心理臨床入門」(飽田典子 新曜社)他、「プレイセラピー」(日本評論社)、いろいろな事例が書いてある「遊戯療法と子どもの今」(創元社)、ある学会や雑誌の特集の記録のまとめ「遊戯療法の研究」(誠信書房)「プレイセラピー(金剛出版)等のいろいろな本がでています。
それでも、アクスラインの実際の臨床を知ってから、プレイセラピーをすることは、子どもにかかわる方だけでなく、内的な世界をどのように捉え、それを言葉にして返していくか、相手の回復、成長に臨床家はどのように寄与できるのか、心理臨床をする方みなさんに呼んでいただきたい本だと思います。


自閉症の子供を育てたことがない ★★★★★
「1時間たったら、おうちへ帰らなくちゃだめなのよ」
時間を決めて子供と触れ合うことの大事さを学んだ。
時間だけでなく、何か決め事をして、それを守ることの大切さを伝えることにより、2人の人間の間の絆が強くなるのかもしれない。
自閉症の子供を育てたことがないので、細部には分からないこともあり、成長した後の成果が何だろうかと気が遠くなる気もする。