インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

カラシニコフ

価格: ¥1,510
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞社
Amazon.co.jpで確認
争うために銃があるのか? 銃があるから争うのか? ★★★★★
まずは、カラシニコフとは何か? 映画やテレビで銃撃戦を見たことがあるなら恐らくその銃の中の最低でも一つはカラシニコフ銃だろう。そしてその銃を作った人物がカラシニコフ氏で、1947年に彼が最初に作った自動小銃をAK−47と言い、後に改良モデルがいくつも出る。「扱いやすくて壊れにくい」「小さな大量破壊兵器」とも言われ現在でも世界で最も使われている銃だ。この本のタイトルはカラシニコフ本人ではなくこの銃について書かれている。

内容はアフリカを中心に戦争と貧困の問題を「世界で最も有名な銃」であるカラシニコフを通じて掘り下げている。ミハイル・カラシニコフ本人のインタビューも載っているという所がポイントでもある。

日本ではありえない様な状況がたくさん盛り込まれているのだが、その原因の一つが、

「銃は人を殺しもするが、なければ金や命を奪われる」
「自分が生きるためには奪わなければならない」
「銃を売って学校へ行く金を手に入れたとしても撃ち殺されては何もかも意味がない」

という意識が紛争地域に根付いていることだ。そのせいで経済発展が進まない、結果貧しいままで略奪の繰り返しという悪循環から逃れられない。
いかに日本という国が安全で、おかげで金に恵まれていることがわかる。

カラシニコフ氏のインタビューを通じて、カラシニコフの仕組みや意図が書かれているのだが、これは必見だろう。
ちなみに彼はロシアでは英雄だ。そして彼の願いは「世界平和」だ。なぜ銃を作った人が英雄で世界平和を望んでいるのか? 不思議に思った人はこの本を読んでみるといい。

面白いと思った人は「カラシニコフ2」も一緒に読むことをおススメします。そちらでは南米地域のコカインと金とカラシニコフの関係も書かれています。また、カラシニコフ氏のインタビューもあります。
AK47で壊された国々。 ★★★★☆
筆者は元アフリカ特派員である。一般のメディアでは報道されないアフリカの現地レポートである。元は朝日新聞に連載されていたようで、筆者の文章は感傷的でも必要以上の批判的な目線ではなく、筆者が体験したこと見たことを中心にまとめられているため、アフリカの事実が分かる。
アフリカは死がすぐ日常にある国だということが現実として、またその理由もおぼろげに分かった。日本も相当に歪んだ国であるが、アフリカも生き辛い国である。
大きく違う現実を前に、世界平和を私たちはどのように考えるべきなのであろう。
著者の行動力に脱帽 ★★★★★
既に大勢のレビューがあるので簡単に。


カラシニコフ銃が作られたことによって引き起こされた戦争の影を、鋭い取材で斬新に切り取っている。
今のソマリアに入国して取材をするという行動力に脱帽。

11歳で誘拐され犯され兵士にさせられたシエラレオネの少女の話よりも、
民兵の残虐行為で両手首を切り落とされてしまったリベリアの男性の話よりも、
つい最近赤道ギニアで傭兵による大統領暗殺計画があった話よりも、

ソマリアに携帯電話会社が3社もあることに驚いた。

この手のジャンルに興味がある人は、
とにかく今すぐ買って読め(借りるな)
所感 ★★★★☆
この本は衝撃的な内容でした。ノンフィクションの内容であり非常に考えさせられました。
AK47という銃がどれほど世界に大きな影響を与えたか、優れた構造の優秀な銃であったた
ために11歳の少女にも扱うことを可能にし多くの命を奪うことを可能にしてしまったこと。
銃という暴力の象徴が、人間の一部となり、国家まで崩壊させてしまうこと。
この様な惨劇が僅か数年前に実際に起こり、今現在も争いが絶えることなく日々多くの人が犠牲になっているという現実。
我々はいかに平和で恵まれた素晴らしい環境で生きているかということ。
全世界的に見れば先進国と呼べる国は本当に少ない。それどころか国家として治安、公共施設、人権等が確立している国さえ少ないのかもしれない。
アジアの小国であり、世界を代表する先進国に住んでいると日常に追われ、当たり前に日々過ごし、世界的視野で物事を見ることを忘れてしまっているように思う。
我々は国家と言う境界線を作った中で共存しているが、地球温暖化のような環境問題や、資源、食料、人権等全世界規模で考えざるを得ない問題が山ほどある。
そのような問題には国家という枠を取り払い地球全体として一丸となって取り組まなければいけない。そんなことは誰でもわかってるはずなのになぜできないのだろうか?
先進国で素晴らしい教育を受けている我々がもっと世界に貢献できるよう、国家が自ら進んでその道を広げていくことが必要だと思う。
原題の「カラシニコフと人びと」のほうが良かった気が… ★★★★★
この本は、朝日新聞での連載をまとめた、軍事ドキュメンタリーである。
・・・と聞くと、反射的に「うさん臭さ」を感じてしまう人も少なくないだろう。
だが本書は、連載中の原題の「カラシニコフと人びと」に集約されるように、『悪魔の銃』・『小さな大量破壊兵器』とまで言われたAK-47と、それに関わって各々の運命を大きく変えられてしまった人々の姿を、淡々と描いた著作である。

AK-47自体の説明は、設計者であるカラシニコフの生い立ちやその後を含め、じつにあっさりしたものである。
本書の真髄はむしろ、そのようにして設計されたAKが、いかに無秩序に第三世界にばら撒かれたか、そして世界の各地でAKが紛争の主役となった悲劇が未だに絶えないのはなぜなのか、といった原因を、軍事・政治といったスケールにまで広げて探っている点である。そこには、反戦本にしばしば見られがちな、安易なセンチメンタル的描写は無い。

こうした中、我々にとっての救いは、本書の後半に書かれている「ソマリランド」の姿だろう。内戦が完全に終結していないソマリアで、一方的に独立を宣言し治安を維持しているこの『国』は、世界からはその存在を公的に認められてないが、銃に頼らない安定した社会を築いている。
そしてその理由を読んで、思わずうならされたのは自分だけではあるまい。