エロ度は低し
★★☆☆☆
「やっぱり心の旅だよ」が
異常に面白かったので
つい購入。
しかし、それほどのパワーは無かった。
シュールさもあるのだが
ワケの分からなさとエロ度は
「心の旅だよ」の方が
500%ぐらい上だ。
漫画を読まなくなっていた私が…
★★★★★
あれだけ好きだった『ビッグコミック・スピリッツ』に何か違和感を感じ、漫画を全く読まなくなって早10年。しかし全くの偶然からこの『カワイコちゃんを2度見る』の存在を知ったのですが、これは面白かった。本当に面白かった。鬱々とした主人公。アニメキャラ然としてなく、しかしやけに色っぽい女性。疲れたサラリーマン風なのにとてつもなくタフで活力にあふれたおじさん。シュールレアリズム・カフカ的物語設定。しっかり修行したことが分かるデッサン力、ネーム力。「これだ、これだよ。」食い入るように読みました。10年ぶりの昂揚です。
この作者の作風、例えるなら吾妻ひでおの漫画に近いものがあります。傍目から見ても「ああ、おかしくなってしまうんじゃないかな」と心配してしまう自閉性もまた彼に近いかも知れません。例えば吉田戦車など、この福満さんに似たテイストを持つ漫画作家はまだまだあげることが出来ます。画風には徳南晴一郎の影さえあります。私の心の琴線に触れてきたのは当然と言えるでしょう。あまり彼に関する情報はないのですが、本編の短編群を縫って『ガロ』に載った4コマが採録されています。ああ、これだったんだ。やっぱり『ガロ』は90年代でも才能発掘の源泉だったんですね。
傑作揃いですがあえて好きな作品を一つだけあげるなら「根性ナシオヤジ」でしょうか(これが『ど根性ガエル』のパロディだと分かる青年がどれだけ居る事やら)。「鉢植えの恋」もいい。両方ともそこはかとないエロスとなぜか爽やかな読後感が良いんですよね。単純な感性を持つ輩には「何これ」って忌避される様な、こういう異端の漫画を掲載した『ヤンマガ』(別冊ですが)は凄い。ああそうだ。そんなことから今は亡き山田花子の事も思い出しました。彼女のフアンだった人には「僕の宗教に入れよ」は泣けてくる逸品ですよ。他の単行本2冊も早速注文しました。
意外なバラエティ
★★★★★
既刊三冊を通読してのレビューなんですが、この二冊目は版元の雑誌掲載作は意外にも一本だけなんですね。ヤンマガ増刊なんてのも4本あってメジャーっぽくて吃驚するんですが、あ、なるほどこれが「僕の小規模な・・・」で描かれていた入賞したり持ち込みしてた頃のか、とか。マガジンウォーとかまんだらけの雑誌とか、初出を全部フォローってのは不可能だったでしょうし、それに加えて未発表作が3本、描きおろしが2本と買ってマチガイ無しのお得さです。なんで描きおろし5本て書かないんだろうって思わないでもないですが、描きおろしの方が明らかに進化してるし、まぁ正直でいいや。
ガロ(懐かしいな)的な漫画に関わり無く生きてきた人も、この人の漫画はおもしろいんじゃないかな。特に、この本は男性読者の存在を精一杯意識した作品群のおかげで、常に作品から浮くほどにかわいい女性キャラが、いよいよかわいくて(わたしにはそうなんだ。放っといてくれ)読みやすいですよ。
この人には、ずっと漫画を描いていてもらいたい。
心の底からそう思う。
面白かったですよ~
★★★★★
なんとなく読んでみた本ですけど、一回目の感想は「何これ、気持ち悪い」でした。
なんか、すごく内向的で負のエネルギーに満ち満ちているというか・・。
でも、何とか面白いところを見つけようともう一回読んだら、この独特の感じがとても面白く感じられてきました。
個人的な例えですみませんがはじめてnirvanaを聴いたときに似ています。始めは異質感のあったものに段々はまっていくという(nirvana聴いた人には結構あることだと思います。nirvana自体と本作は全く別物ですが)。
話の内容は、シュール。あんまり細かく言うと面白くないんで止めときますが、はまります。
個人的に、猫型老人と表題作がツボでした。
街にはゾンビがいるけれど、それより彼女が欲しい
★★★★★
前作の『まだ旅立ってもいないのに』よりこちらの方がおもしろくて読みやすい気がします。
特に何もないまま日々を過ごす男の子たち、周りにはゾンビが歩いているのに…。今まで読んだことのない不思議な感じの漫画ですが出てくるのはいたって普通の悶々とした人ばかりです。
うまく説明できませんので…とあえず読んだ方がいいです!!