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極秘捜査―政府・警察・自衛隊の「対オウム事件ファイル」 (文春文庫)

価格: ¥3
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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ここには行政側の未公開情報がある ★★★★☆
 
    一人の捜査員は近くのガソリンスタンドに向かって全速力で走った。
    「警察だ! 電話を貸してくれ!」
    警察手帳を見せながら、公安警察官がレジの電話に飛びついた。
 
 
オウムはマヌケである。
警察は大馬鹿者である。

週刊文春の記者だった著者が、その担当だったと思われる公安警察寄りのノンフィクションを書き上げたのは、その後の著作からも伺い知ることができる。

この本には、数えきれないほど発刊された「オウム関連本」とは一線を画し、あくまで行政(警察庁を頂点とする組織や防衛庁)の視点から構成されている。したがって、洪水のように流されたテレビ特番や幹部個々の様々なエピソードは一切排除されている。警察官僚、防衛官僚/自衛隊幹部への取材から、その内部事情を追う形になっている。

たとえば、サリンを始めとする様々な「兵器」に関わる重要人物である村井幹部が衆人環視の中、刺殺されたことや、信者のマインドコントロールと生活状況、地下鉄サリンの被害者たちの状況、松本サリン事件(長野県警不祥事。松本地裁裁判官宿舎を狙ったものであることが明らかになったため、警視庁の麻原逮捕スキームを一蹴し、最高検は殺人罪での立件に拘った。)、坂本弁護士一家殺害事件(神奈川県警不祥事)および遺骸発見シーン、ロシア関連等には触れていない。

警察等幹部への夜討ち朝駆け取材の関係から遠慮したのか、現役警察官や現役自衛官(エリート部隊所属)、霞ヶ関キャリア官僚らが何人も信者となっており、行政情報がダダ漏れだった事実にも触れられていない(元自衛官信者については多少エピソードあり)。
これらは、この本が書かれた1997年1月、および文庫本化された2000年8月の当時は、まだ「極秘捜査」が継続中だったことを考慮したものかもしれない。

読み進めるうちに浮かび上がって来るものは、刑事警察と公安(警備)警察のいやらしい対立関係、県警/警視庁、警察庁/警視庁の対立関係だ。多くの人々の血と汗、疲労感(しかし民間会社の営業活動にも同様の辛さはある)に同情を寄せつつも、「警察は大馬鹿者だ」という感は拭えない。
そして、警察庁長官銃撃事件(当日、上九一色村サティアン群を捜索中だった機動隊らの動揺の描写はなかった)の責任をとった警視総監の事実上更迭、ノイローゼで部下がついて行けないと訴えられた警察庁刑事局長の左遷、警視庁公安部長の解任へと繋がった。

著者は、あくまでテロリズムに対する情報戦を主題としていることは、他著で、対中国、北朝鮮、イスラム原理主義過激派を扱っていることからもわかる。そして軍事。

ここで一つ疑問が残る。
ソ連崩壊後の混乱期(まだロシアが独立する前)からオウムは進出し、エリツィン側近まで食い込むと同時に、信者大量獲得、兵器、軍事技術の購入、軍事訓練まで行っていた。数えきれないほどの渡航歴があるにも拘らず、「外事警察」は何も対応していなかったのだろうか?
いや、そんなことはありえない。完全秘匿された組織がマークしていたのは間違いないだろう。

94年の秋から年末にかけて、「松本サリン事件に関する一考察」なる怪文書がマスコミを中心に出回った。「正論」1995年7月号に全文掲載。また1回ではなく何通か引き続き出回ったものを全部まとめた冊子も売られていた。オウムの「特異動向」を情報収集、内部にスパイを育成していたからこそ書ける内容なのだ。
公安警察がオウム検挙態勢に正式に組み込まれたのは、警察庁長官狙撃事件の後とされている。しかし実際は、公安警察の中でも秘匿された組織がすでに運営し、国家転覆も絵空事ではないとの危機感をもったため、怪文書という形で警告したのではないか?
すると、少なくともその事実は、警察庁警備局長は知っていた、ということになるのだが・・・。
物書き、漫画家の参考資料に最適 ★★★★★
もう10年以上前になりましたが、当時のニュース映像を鮮明に記憶している人は多いと思います。
あの時、警察・自衛隊をはじめとする関係各所はどのように動いたのか。
刑事物やミステリーが好きな方ならきっと熱中できると思いますし、これから漫画や小説の脚本を書こうとお思いの方や、純粋に当時の事が知りたい方にもお勧めできる一冊です。
今、あの事件の真相が明らかに!! ★★★★★
『ミスをすれば批判され、円滑に行って当たり前』の日本を護る多くの人達の勇気と感動の物語。

緻密な取材に裏打ちされた切れ味鋭い文章は、
なまじっかのミステリー小説も敵わない緊張と弛緩の連続である。

自衛隊、警察・・・は何もやってくれない等と言うなかれ。
我々の見えないところで彼らは地道な捜査を続けているのだ。
そして、手柄は自分自身や苦楽を分かち合った仲間たちだけで完結し、
また次への捜査へと向かうのである。

警察や警視庁、自衛隊の活動不足を嘆く多くの人にお勧めの一品!!

日本の調査能力は凄いの一言!!
文庫本と単行本の併読をお勧めします。 ★★★★★
この本を読んでから、ニュースの事件報道の受け止め方や、
警察小説の読み方が変わりました。
単行本から文庫本になるにあたって、かなり加筆訂正して、
文庫本の方が、文章に臨場感があって読むには面白いので、
どちらか1冊を選ぶとしたら文庫本です。
ただ、単行本にあった「県警本部長」など情報入手ルートの
記述がなくなっていて、情報入手先に配慮したと思われる、
記述や表の削除もみられ、情報に重みがなくなっています。
文庫本を読んで面白ければ、次は、文庫本と単行本と並べて
記述を比べてみても面白いのでお勧めします。


日本の底力 ★★★★★
『ミスをすれば批判され、円滑に行って当たり前』の日本を護る多くの人達の勇気と感動の物語。

緻密な取材に裏打ちされた切れ味鋭い文章は、なまじっかのミステリー小説も敵わない緊張と弛緩の連続である。

自衛隊、警察・・・は何もやってくれない等と言うなかれ。我々の見えないところで彼らは地道な捜査を続けているのだ。そして、手柄は自分自身や苦楽を分かち合った仲間たちだけで完結し、また次への捜査へと向かうのである。

警察や警視庁、自衛隊の活動不足を嘆く多くの人にお勧めの一品!!日本の調査能力は凄いの一言!!