人として
★★★★☆
実際の事件をもとに殺人の背景から行動までを冷静に分析しています。
何故、どうしても生きた人体を分離しそれをコレクションせざるを得ない
人が存在するのか。何故人肉を食べること以外では救われないのか。
そのような人びとに対する書物としては類例を見ない。それらを考察の
対象外にする殺人本は論外としても、幾人かの人生にとって殺人の
プロセスを楽しむこと以外でしか生きる希望が得られないことがよくわか
ります。決して綺麗な本ではありません。最後まで読み通した人も少ない。
ただ世の中に生きた人間の骨や臓器、頭部、血液を取り出し、被害者の悲鳴と断末魔がなければ救われないという人も、ある程度の割合で存在し懸命に生きているということだけは知っておいた方がよい。