この本ではミュシャと作品、その時代の解説がメインになっています。が、本文134ページ中121ページがフルカラーですので、小さくても多くのミュシャ作品が見たいという方にオススメです。また、同時代の他の作家の作品も少しですが収録されています。
ミュシャ作品も初期のものからスラブ叙事詩、リト、下絵、写真など、様々なものが収録されています。

大きさはA5版とちょっと小さめですが、持ち歩ける作品集といった感じです。ミュシャに興味があるけど、大きい作品集はちょっと…と思っている方にはお手軽な本ではないでしょうか。

アールヌーボーの体現者であり広告グラフィックというエリアを芸術として世間に認めさせた天才を最初に知るにはとってもよい本です。 一通り彼の作品と生涯を知ることができます。

はっきりとした主線と繰り返しの多い装飾、均質な塗りは、イラストレータなどのドロー系のソフトで描くグラフィックに通じるところがあり、デザイナーを目指す方にはよい参考書となるでしょう。