「今昔」という看板に偽りはなく
★★★★☆
一応インタビューのような形式になっているが著者の喋りが大半。古臭いオジサン(私自身は古い映画が大好きなのでこれは必ずしも悪い意味ではない)の古臭い語りかと思っていたが、タイトルに「今昔」とある通り、存外最近の映画にも言及され、また結構面白い話も聞けて思っていたよりずっと良かった。昔の映画ばかりを懐かしみ賞賛するような人では全くなく、かといって古い映画を観てないわけでも愛してないわけでもない。映画全体を愛している一番理想的なパターンだと思う。ジャンルで区切った話題で話を進めていくのも特徴。ただ挙げられる作品数があまりに多いので、そこまで詳しくない人や古い映画は全然見ないという人は眼が回ってしまうだろう。