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笑う茶碗 (ちくま文庫)

価格: ¥672
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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夫婦はこうありたい ★★★★★
昔,この本の朗読をNHKラジオで聴いたことを思い出して,改めて読み返しました.
自分たちも南さん夫婦のように暮らしたいなと思わせる本でした.
何度読み返しても楽しい本です.
ある意味くだらない事を,夫婦でやっているんだけど,今のお笑いみたいに『下品』じゃないところも好感か持てます.
大げさに言うと,結婚している全ての人にお勧めです.
土手の草っぱらに寝転んで日なたぼっこでもしているみたいなエッセイ集 ★★★★☆
 おにぎり顔が印象的な著者と、シンボーズ・オフィスのレクリエーション部長も兼務しているツマ(妻)・文子との二人三脚、和気あいあいとしたやり取りがおかしく、微笑ましい気分になるエッセイ集。小春日和に、土手の草っぱらに寝転んで日なたぼっこでもしているみたいな、のんびり、おっとりした味わいが心地よくて、もうひとつ、もうひとつと、気がつけばまるごと一冊、読み終えてしまっていました。

 笑う夫婦(めおと)茶碗ならぬシンボー夫妻の会話の「くすり」とさせられるおかしさは、例えばこんなふう。ふたりで、自家製グリンピースの豆を収穫するところの会話。

「よし! 今日だな」
とツマが言った。今日、穫り入れの儀を行う、と宣言した。
(中略)
「ヘーカ、おトリイレのギを・・・・・・」
 あそう、オレがヘーカなのね。よろしい。と私はしめやかに鋏入れのギをやった。
「パチン」
「うん」
「パチン」
「うん、てゆーかヘーカ、もっとヘタのとこも残して切ったほうが、そじゃない! そこ」
とヘーカにタメ口である。てゆーか命令口調。
                         本書p.30より

 梅の香を聞きに行った日比谷公園でカエルに挨拶し、ふたりしゃがんで、ああでもない、こうでもないと話す「日比谷公園のカエル」。年賀状の写真用に、夫婦がああだこうだ言いながら、お多福とひょっとこのメイクをし合う「おかめひょっとこ」。ツマの企画に乗ってみたら、思いがけず、忘れがたい体験をすることができたその顛末を綴った「精肉店のクリスマスツリー」「狸の階段」など、ほかにも、ほのぼのおっとりとしたエッセイがあちこちに。

 この“夫婦茶碗”のコンビネーションが最も痛快に発揮された一冊、『本人の人々』も併せておすすめ。

 笑う門には福来たる〜♪ 笑う夫婦にも福来たる〜♪ ア、ソレ、ソレ。ピーヒャラ、ピーヒャラ、ピーヒャララ〜♪
夫唱婦随 ★★★★★
あったかいほんわかしたエッセイの達人南さんが奥様との生活を描いたほのぼのエッセイ。
タイトルの茶碗は「夫婦茶碗」にかけているそうだ。

南さんのエッセイはいつも楽しいが、奥さんとのエピソード
この能天気な奥さんがおかしい。
一緒に花を見に行って、蓮の咲くときの音が聞きたくて公園に野宿したり、
街で見かけるおじさんにあだ名をつけて色々色々話をふくらませたり
本当に楽しい夫婦生活だと読んでいてこちらも楽しくなってきた。

夫婦っていいな、そう思える一冊である。
読む薬 ★★★★★
この本、気軽に読み始め、また大笑いのうちに気軽に読み終わりもする。が、実は曲者なのでは…と思える。

奥さんとの奇妙なコンビネーションと面白がりのセンスの絶妙さには夫婦の鑑を見るようだ。

奥さんは、ウグイスの鳴き声を聞いて、
「アレは長唄だかトキワズの師匠のトコに稽古に行った帰りで、おさらいをしながら。ついその先まで鳴いては見たが失敗してしまって鼻白みながらすましているところである」(記憶を頼りに書いているので文脈とは異なります)と決め付けたり、マヨネーズのフタを開けられないカラスをネタに「そんなんで頭いいとかいわれてんじゃねーよ!」と毒づいてみたり、フツウならさらりと通り過ぎてしまう些事をトコトン楽しむ術に長けておられる。

そうか、幸せに・・・

お金はかからないんだよな。と、当たり前だけど深遠な事実に思い当たる。

老境に入ってから、突然の創作意欲に従う芸術家肌のお母さんの話もすごく好きだ。

嫌なことがあったときには、繰り返し頁を繰りたい一冊。