中国の昔話を解釈した漫画と、それに"蛇足"とした著者の解説で構成された本です。集められたのは「オチ」のない、ただどうにも心に残る、不思議な引っ掛かりのあるお話ばかり。
漫画は中国画風(という言葉が正しいのか分かりませんが)のシンプルで豊かな筆で描かれており、また漫画を引き立てる役の"蛇足"も「謙遜しちゃって!」と心でうなるくらい面白いです。漫画を読んで、後に続く蛇足を読んで、そうするとまた漫画を読み直したくなります。
よく「味わい」のある何々、という言葉が作品の評価に使われますが、そのカタマリですね。