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Slow Train Coming (Reis)

価格: ¥828
カテゴリ: CD
ブランド: Sony
Amazon.co.jpで確認
クリスチャン3部作第一部 ★★★★☆
なぜか突然ボーン・アゲイン・クリスチャンになってしまったDylanの第一作。
当時賛否両論で騒然となり、なぜか1.はグラミーを獲ってしまう。
またこの時期のライブは旧作は一切やらず、このアルバムのナンバーをはじめとする
ゴスペル・ミュージックのみを演奏しつづけ、これも賛否両論を巻き起こす。
ただそういう色眼鏡で見ずに単純にアルバムを聞けばこれはそんなに悪いアルバムではない。
自身で「初めて正式にプロデュース作業を行った作品」と言っているとおり
プロの手で丁寧にサウンドを作られたアルバムという感じがする。
(それがDylanの魅力を引き出すかどうかは別問題)
特に歌詞がわからない日本人には逆にそういう偏見なしに聞けるので有利では。
Dylanらしくクリスチャンもすぐ飽きてしまうので、この辺の真の意志がどこにあったのか
よくわからない。多分そんな深い意味はなかったと思うのだが。
なぜ誰もレビューを書かないのですか? ★★★★★
ディランは20年以上聞きながら、思い入れは薄いので、つまり素人なんで、でしゃばったまねはしていませんでしたが、なぜ誰もレビューを書かないのですか?数あるアルバム中でもコマーシャリズムと彼らしさの中間に位置する、数少ない聞きやすいアルバムだと思います。それがだめ?
とにかく聴いて ★★★★★
ディランは歌詞が分からないと聞けないし、なによりとっつきにくい・・・なんて遠慮しないでとにかく聴いて。
冒頭Gotta Serve Somebody、心にぐさりと刺さる。所々分かる言葉の中に、なぜキャビアなんて単語が出てくるんだと想像するだけで、もう歌詞が分からないことは痛手にはならなくなる。
2:Precious Angelは「ふつうの」歌メロをつけて歌えばありきたりのポップソングだが、そうはならないのがこの人の個性。
3:I Believe In Youはいかつい顔のディランが真心込めて歌う、スケールのデカイ感動的なバラード。
4:Slow Trainは彼に占めるブルーズの大きさが分かる。
・・・と、聴き進めていくと興味がつきない。
6:Do Right To Me Baby、洒落た音使いがなんだかミスマッチだが、たたみかけるようなサビが「埋め合わせ」をしているかのよう。
8:Man Gave Names To All The Animal、なぜか聴き終わって暫くしてからとりつかれたように思い出して頭から離れなくなる、もの悲しいレゲエ。タイトルの意味を考えるだけでも、なんだか神妙になってしまう。
これは70年代の彼のアルバムではいちばん好き。マーク・ノップラーの乾いたギターの音も、この深いアルバムへの貢献度が高い。決して明るくはないが、音楽の聴き方にはいろいろあるということが、きっとよく分かるはず。
どうせ英語はわからない。歌詞も音として聴けば素晴らしい名盤です! ★★★★★
出た20数年前は「なんでいまさらキリスト教だ」というのが前面出ていて、どこか素直に聞いてはいけないような雰囲気があった。
でも、こちとらそもそもディランが何を歌おうとネイティブにわかるはずもない。音としてかっこよければ良いのである。その事に気づく事ができたのはここへきて紙ジャケで出たから。コレがなかったらそのまま敬遠していたことと思う。
スロートレインの魅力はゴスペル、ということに行き着くだろうが(タイトル曲や9)おそらくディラン初のレゲエ8やいかにも80年代を感じさせるロック(1,5)前向きなバラード2、ダイアストレイツエレピ全開の7、いかにも宗教的なアコースティック3などバラエティと魅力に溢れた名曲揃い。中でも変な曲だがワタクシはドゥ・ライト・トゥ・ミー・ベイビーが大好きである。テクノファンクタッチの伴奏の中で執拗に繰り出されるアコギのリフ。ディランの歌もいつもより緊張ある綱渡り感がいい。こういう個性的な曲はここでしか聴けませんぞ。捨て曲無し
高い出来映えで聴き応え十分 ★★★★★
 映画『ハイ・フィディリティ』のなかでジャック・ブラックが言う、「『ブロンド・オン・ブロンド』を持っていないなんて犯罪だぜ」
 ディラン・ファンではなくとも、『ブロンド…』をはじめとする彼のいくつかの「名盤」をそろえて、罪を免れている(?)人も多いだろう。
 ディランはキャリアが長いから、発表したアルバムには傑作も駄作もある。そもそもディランは、そんなに意気込んでアルバム製作をしていないように思う。彼の大半の曲は一発録りで済まされている。レコーディングの出来・不出来を左右しているのは、そのときどきでディランをサポートしたミュージシャンと、何よりも彼の気分なのだろう。
 本作は例外的に、ディランが強い意気込みで製作に臨んだアルバムである。とはいえ別に「名盤」を作ろうと意図したわけではない。ボーン・アゲイン・クリスチャンに改宗し、ゴスペル・アルバムを作ろうとしたディランが、なんとしてもファンに納得してもらえるものを作りたかったのだ。そのために抜擢されたマーク・ノップラーのギターが冴え渡る。「スロー・トレイン」での彼のプレイは、高い完成度を要求された緊張感が伝わってきて、まさに「名演」である。