いつも思うんだけど、日本の女の子ってのは、『みんな仲良く』というのを徹底的に刷り込まれて教育されているんだなぁ(まぁ会社における男も似ているが)、ということ。そういえばモー娘。の日常を追ったバラエティーも同じことに悩んでいた。女の子の友達同士が、同じ男を好きになるというシュチュエーションは、王道パターンですよね。つまり『みんな仲良く』という刷り込みと『自分の欲しいもの=親友を傷つける』の両立が、いかに女性にとって日常的な悩みかということですね。少女マンガは、女の子の精神世界の鏡ですしねぇ。僕なんかの性格だと、『欲しいものを欲しいって何で言って悪いんだ?』と思うんだけど。実際は、一条さんも同じ倫理観を持っているようで、西願瑤子にせよライバルの白河水絵にせよ、どんなものよりも自分のやりたいことと職業を最優先している女性だもんね。良い悪いはともかく、潔さが好きだなぁ。
昔読んだときは、主人公と同じ男の子を好きになる大浦こずえってのは、ぐじぐじしていてイヤなやつと思っていたけど、『みんな仲良く』を強烈に刷り込まれている中で、恋も主役も全て主人公に奪われてもなお、友達と自分の成長を捨てない姿勢は、実は一番大人で成長した人なんじゃないか、と少し感動した。
一番のお気に入りは、売れっ子作家のヒロくんこと野口博幸です。
これは少女マンが誌「りぼん」で連載されていたのですが、他のマンガとは一線を画して大人っぽく、異彩を放っていました。
いわゆる「ギョーカイ」を描いた、華やかでゴージャスな一条ワールドを堪能して下さい。